大奥 〜誕生〜 [有功・家光篇]
(2012年10月期・TBS・金曜22時枠)

監督 - 金子文紀、渡瀬暁彦、藤江儀全
脚本 - 神山由美子
原作 - よしながふみ『大奥』
プロデューサー - 磯山晶、荒木美也子
主題歌:MISIA「DEEPNESS」

http://www.tbs.co.jp/ohoku2012/





第2話 ここは嫉妬が渦巻く男の園
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有功が無理矢理僧侶の職から還俗された理由を春日局から
聞かされる。なんと6年前に家光は亡くなり、これまで表向きは
稲葉が仮面を被って体面・体制を保っていたこと。そしてその
影で家光と唯一血のつながりのある千恵を当主として迎え、
11歳の彼女が子供を産める年になるまでこの体制を続けると
共に、有功との子を産もうと考えていたというものだった。
次々と惨殺な殺しを行う春日局は、大奥に居た女性も全て殺害
し、御中臈の三人、角南重郷、勝田頼秀、和田正隆とその付き人
の6人衆と極近しい人を除きこの事実を知らないと言うが・・・

有功の立ち振る舞いに対して、苛立ちを覚えるモノ、逆に好感
を持つモノなど、分かりやすいくらいに二分の状況になりつつ
有る。

千恵こと家光との初対面の印象こそ凄惨なものが有ったが、
彼女に好感を持たれたであろう有功の立場は、他の者達から
嫉妬の対象になるであろう事は想像に難くない。
元々公家に対する武家の敵対心や、京の人物に対する関東の
人間の嫉妬心が至る所に散見され、完全アウェイと化している
中でどれだけ自分らしさというのを貫けていけるのか。

怒りの感情を抑えた演技は堺雅人の持つ雰囲気からすると、
凄く得意そうな感じがして、役所としては凄く合っている。

父親とは出家の際に縁を切っているという辺りの設定やら、
既に慶光院にも後釜が据えられてしまったという事で、
出戻り出来ない有功の立場が、城中での生活に身を固める事に
決心させるのに十分なモノが有った。

途中で挿入される明慧と帰郷する映像がまた、有功の願望と
絶望が垣間見られてなかなか上手く構成された話だったと思う。

家光の関係者は定めなので仕方が無いにしても、それに付き
合わされるものの寂しさ・辛さというものがひしひしと伝わって
来ますね。最終的には稲葉は有功の立場にたち、"アルカトラズ"
大奥・江戸城からの脱走を手伝ってくれそう。その際、11年前
に生まれた子供に手紙を託されるとか有るのかな。

ネコちゃんは可愛いね。

万里小路有功 …… 堺雅人 (慶光院院主)
徳川家光 / 千恵 …… 多部未華子 (家光の子)
玉栄 …… 田中聖 (有功の弟子)
稲葉正勝 …… 平山浩行 (家光の影武者)
雪 …… 南沢奈央 (正勝の妻)
村瀬正資 …… 尾美としのり (ナレーション)
明慧 …… 駿河太郎 (有功の弟子)
松平信綱 …… 段田安則 (川越藩初代藩主、後・老中)
澤村伝右衛門 …… 内藤剛志 (春日局の部下)
春日局 …… 麻生祐未 (大奥総取締)
徳川家光 …… 岩井秀人 (三代将軍)

小菊 …… 原田夏希 (吉原遊廓の遊女、有功と関係を持つ)
よつ葉 …… 吉倉あおい (吉原遊廓の遊女)
桔梗 …… 村上佳子 (吉原遊廓の遊女)
お彩 …… 永田沙紀 (千恵の母親)
信綱の妻 …… 生稲晃子 (2人の息子を赤面疱瘡で亡くす)
万里小路有純 …… 小日向文世 (有功の父、公家の当主)

角南重郷 …… 戸次重幸 (御中臈)
勝田頼秀 …… 夙川アトム (御中臈)
和田正隆 …… 遠藤要 (御中臈)

西ノ園達大、東山龍平、中島ボイル、たま・こだま(ネコ)
山本誠大、東龍美、鈴木康平

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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