大奥 〜誕生〜 ［有功・家光篇］ (2012年10月期・TBS・金曜22時枠) 監督 - 金子文紀、渡瀬暁彦、藤江儀全 脚本 - 神山由美子 原作 - よしながふみ『大奥』 プロデューサー - 磯山晶、荒木美也子 主題歌：MISIA「DEEPNESS」 http://www.tbs.co.jp/ohoku2012/

第7話 私の分身私の献身
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家光は澤村と共に城下町を散策すると、流行病が未だにとどまる
事を知らず、各地で死者を焼く煙が立ちこめていた。更に
飢饉によって農民たちは田畑を売って逃げるものが居たり、
年貢が収められず一揆を起こす可能性もくすぶり続けている
事を知る。家光はそれを回避するためにガス抜きの案を考える
と、家臣からも的確な策に驚かれる。
そんな中、城では家康公の関東入国に伴い、八朔後祝儀として
家臣の子息と家光のお目通りの儀式が行われる。

赤面疱瘡が益々江戸の町人・男子を襲い、男児5人のウチ1人が
育てば良いとされる時代になる。
男児の世継ぎが生まれない中で、これ以上事実を隠すのでは
なく、寧ろ女性の後継を認めるべきではないか?として六人衆
は話し合うが、春日局だけは将軍が女性になる事に違和感を
覚えて一人反対する。

まるで現在の日本の問題点でも有る皇位継承問題を江戸時代に
置き換えて、論議しているようにも思える今回のドラマ。

TBSのドラマでは近年万人受けした韓国ドラマのリメイク
作品「美男ですね」などが有るけど、このドラマでもその中
の面白い要素の一つである男女のすり替わりという事実を
上手く作品の中に取り入れている。

時代を読み違えているであろう春日局の考え方の古さも加わり
春日局が以前と違い随分と衰退しているようにも思える
けど、それでも各々が謀反など起こさずにいるところは、
余程乱世の時代のような事だけは避けたいと考えているところ
も有るのだろうし、また男児不足の現実は相当な問題として
認識しているのだろう。

運の強さを持ち合わせている有功と玉栄。
有功は二人の関係を光と影に例えていたけど、有功の運の良さ
はこれだけの状況であるにもかかわらず赤面疱瘡にかからず
にいる所だろうか。逆に子供が産まれないとする運の無さも
露呈しているけど、この辺の事実が玉栄とは対照的だとすると
玉栄にも悲しい結末が待っていそうな感じがするね。

そして何よりも息子を赤面疱瘡で失おうとしている稲葉が、
最期の時を息子と過ごす際に、雪との再開が待ち受けている
ハズであり、そこでまた興味深いドラマが発生しそうな感じ
でとても期待出来る流れが有るね。