大奥 〜誕生〜 ［有功・家光篇］ (2012年10月期・TBS・金曜22時枠) 監督 - 金子文紀、渡瀬暁彦、藤江儀全 脚本 - 神山由美子 原作 - よしながふみ『大奥』 プロデューサー - 磯山晶、荒木美也子 主題歌：MISIA「DEEPNESS」 http://www.tbs.co.jp/ohoku2012/

第9話 あなたの身も心も私のものに
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女将軍・家光が正式に徳川家を背負っていくことになった事で、
跡取りを気にしていた大名家も、男児が居ない事でも安心
する事が出来るようになる。財政危機に乗じて大奥でのリスト
ラを命じる家光は、そのものたちを吉原に派遣し、子供を持ち
たくても持てない女性たちの為に活躍してもらうことになる。

家光と有功。
二人の事を引き離そうとする春日局が居なくなった事で、よう
やく一緒になれる状況が訪れるが、そうなるには時既に遅く、
愛し合っていることに違いはないが、立場の違いが予想以上に
二人の距離を広げてしまった感じの内容だった。

どちらもそれだけ多くの傷を背負っている感じ。

将軍の孤独さを際だたせていたけど、大奥に関わっている人物
はどの人物も孤独ではある。
元々の将軍と有功の立場を考えると、今更捨てられるとする
感覚が有るのだろうかという感じもするし、家光との関係を
解き放ったとしても、有功が誰かと特別に精神的に繋がりを
持てる立場ではない感じもするし、なかなか難しい感じの判断
だった。

春日局の存在は、罪多きものが有ったけど、逆に彼女が居た
時の方が、二人にとっても精神的支柱として存在し、憎み続け
る事で、感情の矛先を制御出来たのかもしれないですね。

自由になるという事の意味を改めて感じさせるものが有った
し、人の心の自由は決して規制や状況だけではないという
事を面白く描いた話だった。

女将軍と契る男は、一瞬でも将軍の上に立ち、身体を傷つけた
という事で、死罪"御内証"を設ける事になる。
如何にも玉栄がこれに該当しそうな感じがするけど、来週が
最終話なので、その辺はあんまり深くは切れ込まないのかな。

それよりも家光懐妊という事だけど、ダレの子だなんて判別
出来るものなのか?月極して男性を変えているという状況
なのだろうか。

役割を終えた稲葉正勝に対して、全ては定めだと悟らせる辺り
も上手くできていた。雪との再会がどうなるか、ある意味
サイドストーリーも楽しめるドラマである。