遅咲きのヒマワリ 〜ボクの人生、リニューアル〜 (2012年10月期・フジ・火曜21時枠) 脚本 - 橋部敦子 音楽 - 海田庄吾 演出 - 石川淳一、植田泰史 プロデュース - 成河広明、小林宙、江森浩子 主題歌：Mr.Children - 「常套句」 オープニング：「あなたに」(MONGOL800の曲のカバー) http://www.fujitv.co.jp/osozakino_himawari/index.html

第6話 恋も人生も答えなんて見つかりますか？
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丈太郎は好意を寄せていた彩花が弘樹と同棲している事を知り
ショックを受ける。丈太郎は順一と日下と鍋を囲みながら、
ビールを飲んでその事実を伝えると同情されるが、よくよく
考えて見ると、彩花に男の存在が有った事をかほりが遠回り
に示唆していた事を思い出して、かおりを呼び出し問い詰めて
いく。

ドラマとしてはようやくスタートラインに立ったのではないか
という感じの内容だった。
過去と向き合い、現実と向き合い、どのように人生をリニュー
アルしていくのか。今後の人生をこのままズルズルと後悔と
怨念の気持ちで歩まないようにする為にも何が必要なのかを
探っていく。

とりあえずそれぞれに抱えている問題点がほぼ全てのキャラク
ターに実感させて、相手にもその事実が伝わったのではないか。

このままいくと彩花と丈太郎が良い感じで進んでいきそうな
所がちょっぴり意地悪に思えるシナリオだけど、ドラマらしく
周り道した末にかほりとの関係に言及されていくことにこそ
達成感を感じたり、真実の愛・相性的な善し悪しも見えて来る
のだろう。

今の自分に出来ること。
冒頭でも少しだけ前に進めればそれで良いとしているけど、
その少しの歩みこそ難しい事が今回のドラマの中でも描かれた。

息苦しい世界観は相変わらずドラマ全体を覆いかぶせているし
それでも歩んでいかねばならない現実なり、逃避したくなる
事実がリアルに描かれている。

自分が何者なのか、自分自身でさえ掴み所のない事を、自分が
恋している相手の姿の中に、そのキャラクターが求めている
ものが見えて来る辺りの設定の上手さを感じる所だ。

誰一人として恋愛は上手く行っていない。
興味深いのは、前回は東京人と四万十人の括りとして描かれて
いた流れも、今回は仕事を持つ物と持たないものの括りとして
描かれていた事だ。

丈太郎は地に足の付いたかほりを羨ましく感じているけれど、
かほりの中でも忙しくて時間だけが過ぎていくのも不安なもの
だと語っているし、かほりの中では、丈太郎のように無鉄砲
にも飛び込む勇気がある人への羨望な視線で眺めていた。

丈太郎とかほりの関係のように、同じ物を持って居る人物よ
りも、自分にはないものを持つ相手と関係を持つ方が刺激にな
って良いのかな。なれ合いになってしまうとなかなか泥沼から
抜け出せそうにない。ただ一歩間違うと、それがかほりの姉妹
の関係のように嫉妬心に繋がってしまう所が怖い所だね。