遅咲きのヒマワリ 〜ボクの人生、リニューアル〜 (2012年10月期・フジ・火曜21時枠) 脚本 - 橋部敦子 音楽 - 海田庄吾 演出 - 石川淳一、植田泰史 プロデュース - 成河広明、小林宙、江森浩子 主題歌：Mr.Children - 「常套句」 オープニング：「あなたに」(MONGOL800の曲のカバー) http://www.fujitv.co.jp/osozakino_himawari/index.html

第7話 誰かを想う気持ち、持ち続けていますか
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丈太郎は少しでも自分の出来る事をしようと決意し、日下から
もその事を頭に置いておくだけで意識は全然違うことを告げら
れる。丈太郎は欣治のリハビリに付き添った際に、弘樹に呼び
止められ、これまでの蟠りの有った関係に対して謝罪を受け
弘樹も前向きに歩もうとしている事を知る。しかしそんな中で
順一はそんな気勢から外れて、一人悩んでいる姿が有った。
悩みが焦りに繋がり、商店街の人たちからも信頼を失い、
居場所を失っていく。

少しずつ丈太郎が町に溶け込む事とは正反対に、順一の立場
が徐々に悪くなっていくという展開が描かれた。

なんだかんだ言ってもなかなか自分の事情を他人に話すことが
出来ずに居るのが人間だと思うし、話せない事はダレにでも
有るとする言葉通り、みんなが一通り話せない事情を抱えている
辺りがなんともいえないものがある。

途中の丈太郎のナレでは、どうしたら良いのか分からず一人
でもがくしかないとする絶望的な切迫感を実感させるものの、
最終的には誰かが傍に居るからこそ、踏み出すことが出来る
という結び方をしている事からも、打開策はそこにしかない。

皮肉なのは都会と違い人間関係に於ける連帯感を持つ田舎の
暮らしでもそれが活かされていない現実が有る事で、他人を
助けるほどに無いほど、疲弊している現状も有るのだろう。

ただ四万十は何の観光地も持たない土地と違って、自然の
恵みは相当なアドバンテージになる事は確か。プロモーション
次第で、なんとかなるのではないかとする期待感は有るんだけ
どね。

姉と妹の葛藤もまたそれぞれの性格や立場が、嫉妬する原因
として浮上しているし、見た目ほど東京が希望に満ちた土地
では無い事は明らかだけど、四万十しか知らないものに取って
は、人生の狭い選択肢の中で、やれるべき事を出来ぬまま、
現状に至った不満みたいなものが存在していて、ちょっぴり
切ない事情が有ると思う。

順一が居場所を失っていく辺りの描写もまた切なく、心に
余裕が無い時には何をしても上手く行かないのだろうなと
思わせた。