PRICELESS 〜あるわけねぇだろ、んなもん! (2012年10月期・フジ・月曜21時枠) 脚本・古家和尚 演出・鈴木雅之、平野眞 音楽・佐藤直紀 プロデュース・牧野正、村瀬健 主題歌：The Rolling Stones「Jumpin' Jack Flash」 http://www.fujitv.co.jp/PRICELESS/index.html

第4話 最後の一人も堕ちてきた
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榎本が企画に関わっている軽量型の炊飯器がようやく製品化
のメドが立つ中で、それを金田一に報告に来る。
榎本は金田一が金に困っている事を知り、短期で良いのであれ
ば、この企画に携わっている相模川製作所でのバイトを紹介
するという。そんな中で、新社長に就任した大屋敷は全ての
新製品開発を白紙化して、安定的に収入を得られる事業にだけ
力を注ぐと告げる。

模合さんは最後に正しい決断をするという金田一の言葉通り
の展開になったという所だろうか。最後まで模合を
会社内部に留まらせて置いて、最後に展開をひっくり返す際
に利用していく事を想定していただけに、これだけ早い
段階で模合も会社から離れていくっていうのは意外かも。

中井貴一さんの「東野圭吾ミステリーズ」での誤った起用法に
対して、このドラマでも影の薄い役割を持たせて再チャレンジ
させている格好で、なかなか上手い形で起用していると思う。

シナリオ自体はよく有る日本のドラマの形だった。
木村拓哉さんが主演した「華麗なる一族」でも突貫工事の為に
下請けの人たちが力を合わせる為に集結するという形として
描かれたけど、世の中には最初から不可能だという現実が
少なからず有るという主張を見事に覆していくという不屈の
精神を見せる内容である。日本の町工場の現実性を描きつつ
もまだまだ個の力を集結すれば、不可能が可能になるという
描き方をしている所は見ていて元気づけられるもの。

瑤子の役割がここに来て一気に急上昇し始める辺りも興味深い。
案外ミラクル魔法瓶とは個人単位ではなく会社単位で対峙して
いく事になるのではないかという可能性も存在している。
瑤子の立ち位置が発覚しただけでも興味深いものが有るし、
彼女が統一郎と付き合う中で、大屋敷家の秘密を掴んでいくの
ではないかなという想像も難くはないかな。

それにしても模合さんまで同じ部屋に転がり込んできたのか。
次は榎本の番だろうけど、ラテ欄のサブタイトルの中で最後の一人
と言い切っているのでそれは無いのか。

屋台のエピソードの流れを即反映させずに一週間置いた辺りも
面白く出来ていたね。