PRICELESS 〜あるわけねぇだろ、んなもん! (2012年10月期・フジ・月曜21時枠) 脚本・古家和尚 演出・鈴木雅之、平野眞 音楽・佐藤直紀 プロデュース・牧野正、村瀬健 主題歌：The Rolling Stones「Jumpin' Jack Flash」 http://www.fujitv.co.jp/PRICELESS/index.html

第10話 最終回３０分拡大＆一部生放送！聖なる夜に起こす最後の奇跡
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金田一は魔法瓶事業を撤退する変わりに、ミラクル社の方で
扱って欲しいと統一郎に土下座し約束する。しかし統一郎は
約束に反して、全く聞き入れないことから、全社員は不条理な
会社の方針に1507人全員が会社に辞職届を出して、金田一の
住むアパートに集結する。
財前は統一郎に対して、先代の魔法瓶事業に人生の全てを賭け
てきた事を語り、統一郎が会社を守るからこそ先代の言葉に
背いてまで仕えてきた事を語り、彼は巌が最後に残した言葉を
しっかりと聞いていたのだった。

ドラマとしてのピークはほぼ前半の20分程度の段階で終わり、
その後の展開は後処理に追われるばかりの展開だったようにも
感じる。

メグたんこじはるがアパートに戻ってきた際に、この子絶対に自分
の事を目当てで集まった人だと勘違いしているんだろうなとする
幸せ回路を見てなんとなく微笑ましく思えた。

腹違いの兄弟である事実がどのような方法論で示されていくのか
がドラマとしての最大の関心事でも有ったので、それらが
明らかにされた今、その後の展開はほぼ蛇足感・冗長感に繋がって
いるところは残念。

ドラマとしては会社名など関係がなく、技術力こそプライド
だとする辺りは悪くは無いのだけど、近年プライドや技術力だけ
では食えない時代になりつつ有るので、そんな主張も
説得力が有るのかどうかが分からなくなりつつある。

このドラマ、反逆児としての三人のバランスの良さが光った事も
勝因の一つで、一話の段階でキムタクらしさを封印した所が
良かった。その後は色んな場面でキムタクらしさが出ていたし、
最終話はキムタク得意の展開だったけど、ダレもが嫌みに
感じなかった所は、如何に初回にこのキャラクターに魅せられた
のかという所に繋がっているのかも知れない。

男性2人、女性1人という構成の中で、必然的に引き寄せられるで
あろう金田一と彩矢の間に割って入るようなモアイの存在感も
これまでと違っていやらしくもあり、ダレよりも存在感を発揮
していた。
金田一と彩矢の関係も、逆に寸止めで終わっている関係の方が、
より感情移入し易くて良かったね。

ボールとミット。二つで一つ。
最後に北別府ボールがポイントになる事は明らかだったけど、
"あるわけねぇだろ、んなもん!"とばかりに祭りを使って強引に
運命・絆を引き寄せるところも悪くなかった。

生放送演出は月9では二度目かな。
再放送では案外このシーンはカットされそう。本放送だけを見た特典
として再放送と区別化していくのも面白いかも知れない。