リッチマン、プアウーマン (2012年7月期・フジ・月曜21時枠) 脚本:安達奈緒子 音楽:林ゆうき プロデューサー:増本淳、関口大輔 演出:西浦正記、田中亮 主題歌：miwa「ヒカリヘ」 http://www.fujitv.co.jp/mitsunoaji/index.html

第6話 消えた三千億円そのとき君はいない
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朝比奈恒介が遠野秋洋を使ってNEXT INNOVATIONが保有して
いる500万人分の個人情報を流出させる。すぐに流出経路を
調べるも、システムに侵入された形跡も見つからず、人為的に
流出された証拠も見つからないまま、臨時株主総会を迎える
事になる。

ドラマは情報流出前の2日前に立ち返り、改めて別角度から
事の顛末を描いたものだった。

恋愛に於いては燿子と日向が接近。
ビジネスに於いては燿子の兄・朝比奈と日向の見えない対立の
構図が明らかになる事で、ドラマとしても先行き不透明感を与
えるもの。

どの流れに於いても真琴と燿子が紙一重の存在として存在して
いて、日向との関係に於いては運命の掛け違いが面白く演出さ
れている。

ドラマとしての根幹にあるのは日向と朝比奈の対立の関係で
有り、朝比奈が日向の才能やら人徳に嫉妬しているであろう
事が明らか。前回日向から朝比奈に対して、初めて君に失望し
たという言葉が余程気に障ったであろう事を感じさせる展開が
用意され、今回は逆にその言葉を是が非でも日向に言い返したい
思いも強かったのだろう。

金に固執する事の無い日向だが、もっとも傷ついたであろう
今回の酒井貴宏の使い方はとても上手かったと思うし、
この事態に於いても日向に付いていくものと非難するモノの間
での温度差を感じる展開だった。
日向に望むモノの違いによって、その辺の温度差を上手く
浮かび上がらせる辺りは上手かったと思うし、興味深さへと
繋がっている。

日向が初めて僕のやり方は間違えていたのか?と感じることで
よりドラマとしても不安感を煽る形にはなっているけど、
今後どう逆転劇を描いて行くのか。それともこのまま尻すぼむ
形で幕を閉じていくのか。