理想の息子
(2012年1月期・日テレ・土曜21時枠)

脚本:野島伸司
シニアチーフクリエイター:櫨山裕子
プロデューサー:三上絵里子、福井雄太、松原浩(AX-ON)、柳内
久仁子(AX-ON)
演出:佐久間紀佳、森雅弘

http://www.ntv.co.jp/perfectson/





第1話 邪悪な母VSマザコン息子
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16年前、鈴木海は夫と離婚し、息子大地の親権を取ることに
なるが、市役所の職員からは母性本能は持っているのか?と
言われ、夫への嫌がらせで親権だけを取ってきたのではないか?
と言われる。確かに海には母性など存在しないものが有った
が、プロ野球に入団会見する学生のインタビューをたまたま
耳にした彼女は、その中で"母子家庭で育ててくれた母に恩返
しする為にも家を買ってあげたい"との言葉を聞いて、海は
この子を育てれば将来私を楽にしてくれるのではないかと
考え、熱心に育て、名門"明風学園"に入学させるに至るが・・

ジャニーズ枠・学生枠と化している土21時のドラマの中に
まさか野島伸司さんをぶつけてくるとは思わなかった。

男性関係には懲りたので、美人の女性が男性の玉の輿に乗ろ
うとするものではなく、息子に家を買ってもらうべく、立派な
人物に育てる事を生き甲斐にするという内容で、視点を少し
変えるだけでこれだけ面白くなってしまうところが不思議だね。

母性というものに本人が気がつかないだけなのか、それとも
それさえも封印しようとしているのか。
母親は母性を否定しつつも、根底にある母性はしっかりと
描かれている物語なので、安心して見ていられる。

もちろんその中には人間らしい腹黒さなども感じる部分があ
るし、親子関係であるという事実関係を排除すれば、体の良
いストーカーみたいな大地少年の行動に思わず、近年流行の
キーワードである"ゆるカワ""キモかわ"的なものも感じるこ
とも出来る。

母親に対する愛情に満ちた少年と、母親に捨てられ、親を
憎みつつも、それを求めているボクシング部の青年。金持ち
と貧乏という設定など対比すると興味深い物があるし、
何よりも親子のやりとりを通して、友達以上恋人未満ならぬ、
微笑ましさを感じることも出来る。

ドラマに於ける学園生活も頭脳 対 武闘派の対決のような
様相を呈しているし、機転を利かせて難局を乗り切るだけで
なく、時に彼の中にある熱い思いをぶつけていくところは、
形を変えた青春ドラマの様で悪くない。
普通のドラマならばコアラパンチで逆転KOだろうけど、そう
ならないところも野島節で面白いな。

鈴木大地 …… 山田涼介 (16、明風学園から海王工業高校へ)
倉橋実 …… 沢村一樹 (42、隣人、奥さんが実家へ)
三船憲吾 …… 藤ヶ谷太輔 (18、ボクシング部部長)
小林浩司 …… 中島裕翔 (16、金持ちのボンボン、親の教育方針)

内山 …… 武田航平 (3年生、ボクシング部)
本田 …… 須藤理彩 (海王工業高校・食堂)
小林 …… 伊藤正之 (弁当チェーン店社長)
鰐川 …… 入江甚儀 ("クロコダイル")

神部敏郎 …… ケンドーコバヤシ (39、体育の教師)
池田冬彦 …… 金子ノブアキ (36、美術の教師)
小林光子 …… 鈴木杏樹 (42、親はマルコバ建設社長)
鈴木海 …… 鈴木京香 (42、父親不明)

食堂 …… 梅沢昌代、宮地雅子、萩原利映、松金よね子


柄本時生
脇知弘
諸見里大介

宇治清高、氏原真一、奥村裕毅、加藤潤一、山口英利
山田ジルソン、浅田駿、宇都宮一基、金井俊太郎、如月蓮
工藤阿須加、坂本隆行、笹山純平、佐藤拓也、佐藤ユウヤ
柴崎佳佑、鈴木颯人、鈴木龍之介、DAISUKE、多田昌史
長谷川大、原勇弥、日向諒、福田雄也、三澤亮介、山室孝平
山本涼介、矢山博夢、久保酎吉、弘中麻紀、竹内晶子
吉田祐健、穴原辰宣、村上剛基、高橋陽子、折山みゆ、後藤郁、
竹内太郎、関谷知大


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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