サマーレスキュー〜天空の診療所〜 (2012年7月期・TBS・日曜21時枠) 脚本：秦建日子、及川真実 チーフプロデューサー：志村 彰 プロデューサー：高石明彦 関川友理 演出：日比野朗、本多繁勝、水村秀雄、竹園元 音楽：羽毛田丈史 主題歌：Superfly「輝く月のように」 http://www.tbs.co.jp/summerrescue/

第4話 麻酔の打てない手術速水と遥が急接近！？
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井上と圭吾は二人で登山にいく。
そこで圭吾は井上から色々と登山に対するハウツーを教わる。
そんな井上から何の仕事をしているのか尋ねると、不動産業
をしていて営業成績はトップだという。しかしたまたま訪れた
登山客が井上が勤めていた不動産業者の上司と同僚であり、
リストラしたことがすぐに発覚してしまう。

上原伸宏の場を読めないうるささと、山をなめきっている神田
祥平が登山客として登場。そんな二人と関わりのある臨時スタ
ッフの一人・井上幸治が今回の主役だった。

これまで、脚本が秦建日子さんの一人体制だったものの今回
からクレジットの中に及川真実さんが含まれていた。

その影響も有るのだろうか。
それとも小山遥の役柄が相当不評でクレームが入ったのか、
突然トゲトゲしさを失ってしまった感じのする今回の彼女。
警戒心や不安感から訪れるであろう彼女自身のとがった性格
を改善させるためには、彼女自身過去と向き合い、現在彼女の
中の懸案事項を解いて行かない限り、そういう性格の変化
が訪れるとは思えないのだけど、突然の豹変。
意図としては圭吾が影響しているのは明らかなので、圭吾の
存在感がこれまでの中でももう少し大きく描かれていれば、
その辺の流れにも納得出来るんだろうけどね。

このドラマの辛いところは、圭吾自身の成長物語も同時に描いて
いる為に、どうしても医療技術に於ける圧倒的な存在感を誇示
出来ずに居る事だと思う。正直、圭吾は他の研修医とそう違った
スキルを持ち合わせていないのではないかとさえ思う。

山に対するスキルばかりを魅せられ、ロケーションと人間関係
ばかりが抽出されているけど、やはりしっかくとした核となるべき
医療を描かないとドラマとしても面白みを失う。

現在、テレビ東京で放送している、海外ドラマ「ロンヤル・ペインズ」
などを見ても、病院の外でも医療技術を発揮させるスキルが
上手く機能しているからこそ楽しいし、主人公への信頼感にも繋がって
いるんだけどね。

ドラマ自体は、今の井上が如何に頼りにされているのかを
描くために、井上というキーワードを何度も台詞の中に登場
させて、彼自身の居場所を作った格好では有り、その辺は
それなりに機能していたけれど、やはり彼自身の不満が上司に
伝わったかどうか分からない点は消化不良に映る。

患者が寝ているところを目の前にして井上と圭吾がその辺の
事情を語り合うシーンが訪れていたので、ベタな流れだけど
そんな会話を寝ているふりして聞いている上司の姿を描いて
いても良かったのかも知れない。

創傷に加えて麻酔のアレルギーというダブルパンチ。
あれだけパックリ切れていると、血管自身が切れていそう
な感じがするので皮膚だけの縫合をしても無駄な感じもする
が・・・