タイトロープの女
(2012年1月期・NHK・火曜22時枠)

脚本:金子ありさ
音楽:江藤直子
演出:梛川善郎
制作統括:海辺潔
主題歌:井手綾香「きっと、ずっと」

http://www.nhk.or.jp/drama10/rope/





第3話 思い出の値段 / お嬢様社長に職人が反乱!豪邸を失うピンチ
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由梨は何も知らないままに父親が経営していた会社の社長に
就任して、財政状況を調べていくと、経理の高木から突然
粉飾決済を続けていたことを告白される。ただでさえ融資に
関して銀行が懐疑的な視線を送る中での最悪な状況に、従業員
たちも由梨のやり方に自分たちの生活を委ねるのは危険だと
感じて、今後の経営方針・待遇の問題がクリアになるまでは
ボイコットすることになる。

当然ながら由梨が社長に就任したからと言って事情が変わる
ことはなく、より問題が複雑化していくというものが描かれた。
まさに日本の政治・経済を象徴しているかのような展開だ。
社長の交代劇によって、粉飾決算の件で事実関係が明ら
かになったところは良かったのかも知れない。

ただこのドラマ、早急に企業の立て直しが求められる状況の
中で、何の知識もない人物が立て直しを図れるのかどうかは
疑問に残るところがあり、その後の展開の説得力に不安が
残る所もある。
由梨が知らなかった父親の姿を改めて感じていくという部分
に於いては期待できる所があるけど、そんな思いに浸っている
暇は有るわけもない。

ドラマとしてのかすかな希望は、恭子の人脈なのかな。
この人、ホステスをしていた過去もあるので、それなりの
コネクションが有ったりするのかも知れない。
根性が座っている事と、多少現実を見据えたところが有ること
以外は、由梨と同様に素人の域を超えていないので、どの
ようにして立て直しを図るのかは期待するモノがある。

バラバラになった社員の心に対して、全ての資産を出し惜し
み無く支払うことで、自分たちも本気であるという証明は
上手く提示できていたけどね。

十倉由梨 …… 池脇千鶴 (芦屋の豪邸で育ったアラサーのお嬢様)
十倉恭子 …… 高岡早紀 (由梨の継母)
永沢吉行 …… 小澤征悦 (十倉家の顧問税理士)
高木旭 …… 本田博太郎 (会社創設時からいる経理担当)
橋本昌治 …… 佐川満男 (十倉ワイヤーの創設時から働く職人)

榊敬一郎 …… 石田卓也 (生前の龍司を知る最も若い社員)
古谷勇人 …… 姜暢雄 (演奏会のイベントコーディネーター)
十倉龍司 …… 田村亮 (由梨の父親で、十倉ワイヤーの創業者)
小野田克己 …… 笹野高史 (現・十倉ワイヤー社長)

幼少期の十倉由梨 …… 後藤凪彩
斎藤サチ …… 宮田圭子 (十倉家のお手伝いさん)
古谷美咲 …… 山路梨瀬 (勇人の妻)
井上忠久 …… 蟷螂襲 (十倉ワイヤー)
吉木渡 …… 木内義一 (十倉ワイヤー)
飯倉敦夫 …… 松寺千恵美 (十倉ワイヤー)
市原朋子 …… 紅萬子 (十倉ワイヤー)
菊池舞 …… みれいゆ (十倉ワイヤー)
大柴毅 …… 田村ツトム (由梨の雇い主)


山岡豊 …… 小松利昌 (大阪東西銀行・融資)
村井稔 …… 後藤基治 (十倉の取引先)
園田幸彦 …… 井上学 (十倉の取引先)
佐倉喜一 …… 鍋島浩


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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