タイトロープの女 (2012年1月期・NHK・火曜22時枠) 脚本：金子ありさ 音楽：江藤直子 演出：梛川善郎 制作統括：海辺潔 主題歌：井手綾香「きっと、ずっと」 http://www.nhk.or.jp/drama10/rope/

第4話 憎まずにはいられない / 新製品開発に職人が反発！義母は敵？味方？
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由梨は就任早々なんとかして会社の窮地を立て直そうとするが
話しになかなかついて行けず、逆に恭子の方が会社の事情に
内通しており、彼女が主導して物事が運んでいく。
由梨はなんとかして会社に貢献しようとして、母親の思い出
の品から新商品のアイディアを出していくが・・・

由梨と恭子。
互いに意識はしていないのだろうけど、見事なバディの関係が
出来つつある。
刑事ドラマでの取り調べシーンに於ける、攻める側と宥める
役割が二人の間で出来ていて、上手く従業員たちに対する
駆け引きに於いて、効果を発揮している。

由梨が未だにプライドを捨てられず、また現実離れした感覚
が有るのに対して、恭子の肝の据わった様なやりとりが見せ場
となっており、精神的、状況的に優位に立つものが、相手に
対して優しい言葉をかけられる。

今まで恭子は貶されながらも立場的に優位に立てていたのは
より現状を把握し、回りからも必要とされている自負心が
作用してのことだ。しかし徐々にそれら役割を由梨が出来る
ようになっていくと共に、彼女の居場所は失われていく。

実際には似たような傷を背負っている二人は、心の拠り所に
なる寄り添うべき家族が欲しい状況の中で、反発し有って
いるところに苦々しさを感じると共に、面白い感じの精神的
駆け引きが二人の間の中で起きている感じがとても上手く描か
れている。