タイトロープの女 (2012年1月期・NHK・火曜22時枠) 脚本：金子ありさ 音楽：江藤直子 演出：梛川善郎 制作統括：海辺潔 主題歌：井手綾香「きっと、ずっと」 http://www.nhk.or.jp/drama10/rope/

第6話 切っても切れない / 前社長の裏切りに女ふたりの最後の闘い
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由梨は自分が龍司の子では無いことを知り、恭子と同じ立場
の人間であることを知る。これ以上一緒にいるのは無理だと
感じた由梨。
そんな中、小野田は十倉ワイヤーを裏切りライバル会社の
ヤマトロープに新製品の情報と共に、技術者を引き抜いていく。
業界大手のヤマトロープとの価格差は歴然としていて、プレ
ゼンに於いても劣勢を強いられていく。

切っても切れないとする人間の縁や絆、信頼関係というもの
をロープやワイヤーというものを使って上手く表現した内容
だった。

この会社のために何が出来るのか。
いよいよ人件費を削るしかないとした際にも決して従業員を
犠牲にすることなく、信じる力で切り抜けようとしたところは
社長としては立派だけど、流石にカラーワイヤーがダメならば
医療用ワイヤーと言った感じにちょっぴり移り気過ぎるところ
は都合良すぎるかなとも思うところはあった。

ただドラマではまさに今の円高日本が直面している現実を
描いているかのような状況が有り、プライドと技術力と価格
に対する複雑な事情が絡み合い、なかなか上手く行かない現実
もまたリアルな感じがして良くできていた。

最後まで恭子と由梨の対決は熱いものがあったし、小野田の
役割も面白い物があった。
由梨と父親の間に血の繋がりはなくとも、スピリッツなり
他人に対して広い心を持つ度量成りは上手く受け継いでいた
感じもする。

恭子の由梨を見守る表情などを見ていると、いつの間にか
高岡早紀さんって凄い女優さんになったなという印象だった。