トッカン 特別国税徴収官
(2012年7月期・日テレ・水曜22時枠)

原作 - 高殿円『トッカン 特別国税徴収官』(早川書房刊)
脚本 - いずみ吉紘
音楽 - 佐藤史朗
演出 - 水田伸生、長沼誠
チーフプロデューサー - 大平太
プロデューサー - 福井宏、下山潤
主題歌:Mr.Children「hypnosis」

http://www.ntv.co.jp/tokkan/





第8話 美人姉妹相続争い!姉の税金を妹に払わせる法律があるなんて…
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錨家の夫婦問題に於いて、夫が別れたくないとして職場にいた
妻・喜理子に歩み寄りナイフを向ける中で、それを止めようと
したトッカンが刺されて負傷する。幸い命に別状はなく、
暫く安静にすれば治る状況の中、相続税を滞納しているトッカ
ン案件が有ると金子に聞かされ、深樹は自分が変わりに徴収する
という。外食産業トキタデニュッシュの創業者の常田雄一は
引退した際に会社を売り払い、亡くなった歳に6億円の遺産を
妻・香代子に3億と、三人の娘・百合子、桃花、久美子にそれぞ
れ1億円ずつ相続されるが、妻と久美子は相続税を払ったものの
長女と次女は滞納しており、2300万円ずつの滞納金が発生
している事が分かる。

喜理子の件、懲戒免職どころか個人情報の流出での刑事事件
相当のものが有ると思うのだけど、完全にスルーした様な感じ
だったね。
情報流出しなくても出来る人だったとか、ハメられた深樹自身
が芽夢の件同様に、恨みを持たずに接している事から、
大して悪いことをしたという意識もないまま、このエピソード
も幕を閉じた感じ。
一人で抱え込まず相談しようという主張が、このドラマに
於ける滞納者に対する啓蒙的役割を果たしているようで、
実際には今回のドラマ内容と比較して見ると、このエピソード
は皮肉な感じに写る。

姉妹が沢山居ても金のことに関しては相談出来ないモノなんだ
なと改めて感じさせるものが有るし、金は人を狂わせるとは
まさにこの事だと言わんばかりのエピソードだった。

今回は相続税に対するハウツー的エピソード。
個人のエゴがぶつかり合う事で、連帯納付義務が持つ法的性格
の不条理さを面白く抽出した内容で、資産を通して、家族構成
に於ける血のつながりの問題を面白く際立たせた。

正直ものがバカを見る世の中になってはいけないと思うのだけ
ど、トッカンが何処まで計算していたのか分からないものの
本来の家族の形を思い出させて、最終的には問題を解決してい
く。
都合良く三女の絵が出て来たけれど、トッカンがピンポイント
な形で、この絵を探り当てる辺りの流れは相当違和感が有った
し、金の問題がこうも簡単に片付くとは思えないので、
展開自体は漫画っぽい読み切りサイズって感じがしたかな。

金持ちも三代経てば平民だとするけど、相続税はそれを反映
している反面、最近の世の中は金持ちがいつまでも金持ちの
ままでいるような形になりつつありますね。

トッカンの非情さに恨みを持つ唐川と弁護士・吹雪のネタも
仕込まれた様で、来週も楽しみかな。

鈴宮深樹 …… 井上真央 (宝町税務署の新米徴収官"ギョウニン")
鏡雅愛 …… 北村有起哉 (宝町税務署の特別徴収官)
鍋島木綿子 …… 鈴木砂羽 (宝町税務署の特別徴収官)
南部千紗 …… 木南晴夏 (国税局査察部"ナサケ")
相沢芽夢 …… 美波 (派遣社員)
金子長十郎 …… 池田鉄洋 (宝町税務署の特別徴収官)
池戸則夫 …… おかやまはじめ (宝町税務署の特別徴収官)
釜地亨 …… 笠原秀幸 (宝町税務署の特別徴収官)
鈴宮益二郎 …… 塩見三省 (宝町税務署の特別徴収官)
清里肇 …… 岩松了 (宝町税務署の特別徴収官)
白川耀子 …… 若村麻由美 (銀座のママ)

内藤典彦、藤森賢治、五十嵐麻朝

錨喜理子 …… 星野真里 (32歳、宝町税務署徴収第1部門徴収官)
錨 光敏 …… 宮崎吐夢 (錨の夫)

新堀百合子 …… 浜田マリ (長女、40歳)
常田桃花 …… 高橋かおり (次女、ワイナリー)
常田久美子 …… 入山法子 (三女、調理師、養子)
常田香代子 …… 高林由紀子 (妻)
吹雪敦 …… 及川光博 (弁護士)
唐川成吉 …… 野間口徹 (大衆食堂"からかわ"、滞納)
新堀照正 …… 金山一彦 (百合子の夫、新堀木材)

内藤典彦、藤森賢治、五十嵐麻朝、犬山イヌコ、天野浩成、
小宮詩乃、羽村純子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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