トッカン 特別国税徴収官 (2012年7月期・日テレ・水曜22時枠) 原作 - 高殿円『トッカン 特別国税徴収官』（早川書房刊） 脚本 - いずみ吉紘 音楽 - 佐藤史朗 演出 - 水田伸生、長沼誠 チーフプロデューサー - 大平太 プロデューサー - 福井宏、下山潤 主題歌：Mr.Children「hypnosis」 http://www.ntv.co.jp/tokkan/

第9話 恋心抱いたイケメン弁護士が最強の敵になるなんて！
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深樹は担当する案件に対して、トッカンに言われるまでもなく
全てをソツなくこなしていく。その原動力となっているのは
弁護士の吹雪と出会い、食事に誘われたことに有った。
そんな中、トッカンは大衆食堂の"唐川"の案件を担当する
事になる。トッカン案件ではないのではないか?とするが、滞納
額に大きいも小さいも無いとするトッカン。木綿子はトッカン
が何故この案件に拘るのか、話を聞いていくウチに、徴収官と
しての気持ちに共鳴していく。

このドラマ、次のエピソードへの跨ぎ方がとても上手いね。
白川耀子編、錨喜理子編に続いて、今回は人権弁護士の吹雪敦
編。

ドラマとしてはとても面白く出来た内容で、事務的に処理して
いくお役所的事案と、少々気むずかしく思える案件との間で
上手い感じで棲み分けている感じにも思える。

崖っぷちの所に居る滞納者に対しては、深樹がもっともその
気持ちに共感して対応できるであろう所なので、腕の見せ所
でも有るし、刑事ドラマの取り調べ室に於ける刑事たちの
性格の違いを見せられるかのように、トッカンが強く相手に
税金の徴収を行う役所に対して、深樹が優しく説得する役回り
で対応し、バディ関係が上手く成立しているところがバランス
よく感じる部分だ。

食堂の土地の利権に関して、吹雪の入れ知恵によって差し押さ
えになる前に別人の名義に変えてしまったのか、それとも妻が
接触していた都市開発機構なる堀トラスト職員との関係によっ
て妻が裏切っているのか。

東京法務局、相生産婦人科、京橋不動産、堀トラスト、鳥取
の老人ホームで過ごす片倉ふさえなる老人というキーワードが
どう繋がり、展開を結んでいくのか。

まぁ見た感じでは、妻が裏切っている感じで、吹雪の流れは
完全にダミーだと思うけど、それでも吹雪の訴えは有る意味
では、お役所仕事を非難している役所でもあるので、視聴者の
ガス抜きと成る部分も有るし、逆に素性を隠して深樹に接触
していたという部分に於いて、視聴者の心を煽る展開で、
その辺のバランスが巧みに取られている感じがする内容だった。