Wの悲劇
(2012年4月期・テレ朝・木曜21時枠)

原作 - 夏樹静子「Wの悲劇」(光文社文庫)
脚本 - 寺田敏雄
演出 - 片山修、植田尚
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 飯田爽、清水真由美

http://www.tv-asahi.co.jp/w-higeki/





第2話 資産2000億の女帝
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

摩子とさつき、互いに見た目がソックリであり、共に閉塞感の
ある生活を送っていることを知って脱皮するために、入れ違え
の生活を送ることになる。
一方は殺人を犯してしまったさつきと、一方は財閥の孫で何不自
由なく生活してきた摩子だが、見た目以上に自分の生活に息苦
しさを感じていた。果たしてそんな生活を上手く続けることは
できるのか。

突如入れ替わった二人。
そんな二人を知る者達は、見た目こそ変わらないが、入れ替わ
った性格に対してどのように感じ、どのように伝わるのか。

摩子の魅力は育ちの良さからくる貞淑さ上品さ。
さつきの魅力は、世間をよく知っていて野心に溢れていると
いうところだろうか。

互いに完璧ではなく、それぞれに利点と欠点が兼ね備えられている
ところにおもしろさがあるし、違った価値観の元で再出発したこと
に対して彼女たちを見守る周りの視線がとても興味深く写る内容
である。

摩子のダンサーとしての才能。
さつきの歌手としての歌声。

驚くべきは偶然に二人は似ていたのではなく、双子だったと
いう設定故に、捨てられたものと温室の中で育てられたとする
ものの間に妙な嫉妬心やら嫌悪感が発生しているところは今後
の興味へとつながっている。それも現在の所、さつきだけが
知り合える情報という所も、どのように展開を有利・不利に
進めていくのか。

摩子側のエピソードでは、綺羅々と沙耶香に挟まれ、不遇なが
らも少しずつ存在感をあらわにしている。そんな彼女を
逐一監視している弓坂の中にも思い描いていた彼女とは違う
人物像が有る感じが、果たして今後感情的にどんな方向性を
持って行くのかとても興味深い。

またさつきは貞操の観念が緩い代わりに、それを武器にした
財閥乗っ取り計画など進行していきそうだし、完全に摩子との
入れ替わりなどを画策していくものなのかもしれない。

できればもう少し入れ替わる課程の中で互いのことを理解し合い、
勉強するくらいのシーンが有ると、説得力があるのだろうけど、
いきなり溶け込んでしまっているような印象もあり、その辺は
若干違和感として存在しているかな。

和辻摩子 …… 武井咲 (20歳、孫)
倉沢さつき …… 武井咲(二役、売春)
弓坂圭一郎 …… 桐谷健太 (34歳、刑事)
一条春生 …… 松下由樹 (41歳、ショーパブ経営者)
立花綺羅々 …… 福田沙紀 (20歳、ショーパブ)
御堂沙耶香 …… 剛力彩芽 (20歳、ショーパブ)
レイラ …… 森田彩華 (21歳、ショーパブ)
クララ …… 昆夏美 (19歳、ショーパブ)
ソアラ …… 山口恵 (ショーパブ)
和辻与兵衛 …… 寺田農 (65歳、和辻製薬社長)
和辻みね …… 野際陽子 (62歳、与兵衛の妻)
和辻淑枝 …… 若村麻由美 (44歳、与兵衛の娘)
和辻道彦 …… 中村俊介 (42歳、叔枝の三番目の夫、准教授)
和辻卓夫 …… 武田航平 (28歳、繁の息子、会社の秘書室)
和辻繁 …… 金田明夫 (60歳、与兵衛の弟)
間崎鐘平 …… 高橋一生 (35歳、与兵衛の主治医)
木村志乃 …… 広岡由里子 (32歳、和辻家のお手伝い)
西田喜直 …… 岸博之 (刑事)

日高賢一 …… 阪田マサノブ (被害者)

佐々木卓馬、税所伊久磨、長澤佑香、田崎トシミ、中村敦子
木立美鳥

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system