Wの悲劇
(2012年4月期・テレ朝・木曜21時枠)

原作 - 夏樹静子「Wの悲劇」(光文社文庫)
脚本 - 寺田敏雄
演出 - 片山修、植田尚
ゼネラルプロデューサー - 内山聖子
プロデューサー - 飯田爽、清水真由美

http://www.tv-asahi.co.jp/w-higeki/





第6話 アリバイは崩された!?裏切り者はあなただ!!
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弓坂は日高殺害事件を追っているウチに、さつきには双子の
姉妹がおり、そこで二人が入れ替わっている事や、姉妹で
アリバイを工作している事を知る。現在和辻家に居るさつき
の元に行くと、今度は和辻家の当主が殺害される事件が発生
している事を知り、弓坂は自分は当主から依頼されて摩子
のボディガードをしている人物だとして和辻家に入り込んで
いく。

中学教師殺害の件で、さつきが無実なのではないかとする
新たな可能性に触れ、弓坂や一条など関係者の中にある摩子と
さつきを眺める視線の違いを面白く混乱させるようにして
摩子やさつきが演じ始めるという点では、とても面白く出来た
話である。

二人の事をよく知る一条や弓坂はともかくとして、それ以外の
人物に、二人の違いを見分けられるのか否かが興味として写る
ところ。

和辻家の中で当主殺しに関して疑心暗鬼になる姿は面白いもの
が有るし、元々信頼とは無縁の中に居る者達が、協力している
現実に、いつ壊れてもおかしくはない関係性があり、ボロ
が出てくるのも早そうだ。

さつきが求めているものは金であり、居場所であり、金でしか
それらをつなぎ止められないと思っているであろうところは
これまでの生活での経験が含まれているのだろうなと思うと
ちょっぴり可愛そうな感じである。

また摩子とさつきの行き違った運命は、まさに紙一重で有ると
いう点もドラマとしては面白く写る。

皮肉な事に外の世界に於いては、摩子のような人物よりも
さつきのような人物の方が注目されてしまう現実が有り、
さつきは家族・兄弟を求めているのに対して、摩子の場合、
自分という個人の存在感を求めているであろう違いなんかが
面白くあぶり出されている。共通するのはいずれにせよ居場所
である事には違いはないのだろうけどね。

また今回さつきの犯人説が覆りそうな展開で一気にさつきに
対する視線も変わり、印象としても違った感じに見えた。

和辻摩子 …… 武井咲 (20歳、孫)
倉沢さつき …… 武井咲(二役、売春)
弓坂圭一郎 …… 桐谷健太 (34歳、刑事)
一条春生 …… 松下由樹 (41歳、ショーパブ経営者)
立花綺羅々 …… 福田沙紀 (20歳、ショーパブ)
御堂沙耶香 …… 剛力彩芽 (20歳、ショーパブ)
レイラ …… 森田彩華 (21歳、ショーパブ)
クララ …… 昆夏美 (19歳、ショーパブ)
ソアラ …… 山口恵 (ショーパブ)
和辻与兵衛 …… 寺田農 (65歳、和辻製薬社長)
和辻みね …… 野際陽子 (62歳、与兵衛の妻)
和辻淑枝 …… 若村麻由美 (44歳、与兵衛の娘)
和辻道彦 …… 中村俊介 (42歳、叔枝の三番目の夫、准教授)
和辻卓夫 …… 武田航平 (28歳、繁の息子、会社の秘書室)
和辻繁 …… 金田明夫 (60歳、与兵衛の弟)
間崎鐘平 …… 高橋一生 (35歳、与兵衛の主治医)
木村志乃 …… 広岡由里子 (32歳、和辻家のお手伝い)
西田喜直 …… 岸博之 (刑事)

日高賢一 …… 阪田マサノブ (被害者)
中里右京 …… 津川雅彦 (静岡県警)
鳴海祐二 …… 福本伸一 (中里の部下。刑事)

邸太郎、畠中正文

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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