35歳の高校生 (2013年4月期・日テレ・土曜21時枠) 脚本：山浦雅大、高橋悠也 音楽：横山克 演出：佐久間紀佳、南雲聖一、西野真貴 総括：神蔵克 チーフプロデューサー：大平太 プロデューサー：池田健司、秋元孝之、高明希 主題歌 - EXILE「Flower Song」 http://www.ntv.co.jp/35jk/

第1話 便所メシ？トイレで食べて美味しいの？
--------------------------------------------------------
--------------------------------------------------------

学校教育の崩壊によって教師への負担が大きくなる中、また
一人教師が自殺へと追い込まれる。
公立の国木田高校でも問題が多く、教育長の阿佐田は馬場に
電話し、この学校に通うよう告げる。
一流校からの新任の教師・小泉の赴任と同時に35歳の高校生
が転入してきたことで、学校でも騒然となるが・・・

また一つ学園もののドラマ。
虐め問題は相変わらず社会問題として認識されていても、この
世の中なかなか容易に無くなる事が無い状況の中、一人の人物を
投入することで果たしてどんな風に生徒たちの問題と対峙し
意識を変えていけるのか。

生徒だけでなく教師の意識も変えねばならないであろうことは
明らか。

一人のスーパー教師を投入することで問題を解決していくという
展開は多いけど、教師の立場から生徒と対峙すると見えない部分
も多く、両者の隔たりが大きい部分も多いのだろう。

米倉さんの登場の仕方を見ると、一匹狼「ドクターX〜外科医・
大門未知子〜」の学園版になるのかなと思って見ていたし、
この枠は「ごくせん」枠なので、圧倒的な力で封じ込める的
状況の中、一言・二言人情的セリフを語らせて、有無を言わさず
封じ込めるみたいなドラマになるのかなと思って見ていた。

基本的に現代のイジメの実体がどのような傾向にあるのかを
描いていていき、それぞれ個別の問題に対峙していく事になるの
だろうけど、正しい答えなど無いだけに柔軟性を求められる。

馬場の過去や教育長との関係など気になる要素も多い中、とりあ
えずクラス内の支配階級を見せられた初回という感じだった。

流れとしては悪くは無いけど既視感は存在するし、何よりも初回
という事でキャラクターの紹介がてら本題に入ったので、
終盤の流れはちょっぴり雑な感じにも思えた。
イジメをしている本人を罰するだけでなく、虐められている人
にこそ奮起を促しているものが有り、本人の意識を改革させた
という面では面白いのだけど、家庭の問題にまで踏み込んだとこ
ろはちょっぴり欲張りな展開で、上述する雑な加減にも繋がって
しまった感じ。

生徒役には今時の若手俳優さん勢揃いって感じだし、支配階級
に縛られ過ぎていて、ギスギスした雰囲気が有る中で、
どうやってこの構図を打破していくのか。食物連鎖の上層部の
ボス猿をやっつけるだけで支配出来れば楽なんでしょうけど、
それだと基本的な問題を解決したことにはならないと思うので、
やはり本人に問題を如何に認識させられるのかにかかっている
のかな。