ダンダリン 労働基準監督官
(2013年10月期・日テレ・水曜22時枠)

脚本 - 秦建日子
原作 - ダンダリン一〇一
演出 - 佐藤東弥、中島悟
チーフプロデューサー - 伊藤響
プロデューサー - 三上絵里子、柳内久仁子
主題歌:松任谷由実『今だけを きみだけを』

http://www.ntv.co.jp/dandarin/




 

第3話 守るべきものは?友情か法律か
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土手山は明慶大野球部のOB会に出席する。
44歳の今、髪の毛が無くなっているもの、結婚して離婚して
いるものなど様々だが、土手山とバッテリーを組んでいた
キャッチャーの相島は、父親から工務店を引き継いで忙しく
しているとの近況を語る。しかし経営は火の車だとして、800万
の借金があると自虐ネタを披露する中、土手山は野球部時代の
マネージャーと結婚したが昨年離婚した事を語り、みんなで
飲み明かす。
凛は相変わらず仕事に慣れる為に残業続きの毎日だが、彼女の
監督官として付き合わされる南三条和也はたまったものではなく、
凛は公務員は労働基準法に該当しないことをするか、ルール違反
である事を告げると、凛はその言葉に敏感に反応して残業を
辞める。帰り道にヤミ金融が店舗から金を取り立てようとしている
のを見て止める。
翌日、凛の元に工事現場で足場を設置していた作業員が転落
事故を起こしたので災害調査の依頼が来る。事務処理をする為
の調査として現場に向かおうとするが、何故か土手山は自分が
担当すると語り始める。

ドラマとしては凛が来た事によって職場内での葛藤が起こり、
新たに労働基準監督署の役割とは何かということを考える
機会に繋がっているので面白いと思う。

色々と個人の意見が出せるようになった職場というのが果たして
良いことなのかどうか。
どんな場合にも役所としての原則に則った対応を取るべきことが
最良の道なのかどうかを精査していく物語で、身内に甘いと
される案件も含めて色んな意味で複雑な物語になったと思う。

凛がルールに拘る理由も、過去に曖昧さが招いた悲劇が存在
しているのだろうし、相葉博美との関係性も指摘されてより
凛に対するキャラクター性の興味に繋がった。

どのキャラクターも役場の役人的性格が身についている為に、
無駄なことはしないというスタンスだけど、突き詰めていく
と今回の案件も、不幸のスパイラルに陥る前に上手く歯止めを
採ることが出来て、無理している企業がどのような末路を
たどるのかに置いては、凛の過去だけでなく、和也の過去も
含めて興味深く決断を迫るものが有った。

職場に於ける人間関係も面白く出来ているので、それ程肩を
凝らずに見られるのが良い。

証言の矛盾点を指摘したり当時の現場の状況を刑事ドラマ
さながらの着眼点を持って捜査しているという点で面白く出来て
いる。

西東京労働基準監督署
段田凛 …… 竹内結子 (32歳、「働く人を守る」為に止められない)
土手山郁夫 …… 北村一輝 (44歳、課長、役所体制に身を委ねるが・・)
真鍋重夫 …… 佐野史郎 (55歳、署長、トラブルは困るよ!)
南三条和也 …… 松坂桃李 (27歳、東大卒、5年目、凜の指導係)
温田祐二 …… 水橋研二 (38歳、監督官、優勢な人にのっかる)
小宮瑠璃子 …… トリンドル玲奈 (23歳、芝居心、頭がキレる)
太田昌子 …… 大島蓉子 (53歳、非常勤、署長の話を聞く)
田中正一 …… 大倉孝二 (38歳、監督官、空気を読みすぎる)

相葉博美 …… 賀来千香子 (50歳、相葉社労士事務所・代表)
胡桃沢海 …… 風間俊介 (27歳、相葉社労士事務所、南三条の元同期)
紺野みどり …… 西田尚美 (41歳、元郁夫の妻、雄一という息子)
南三条恭子 …… 石野真子 (50歳、和也の母、金の執着)

相島 幸治 …… マギー (アイジマ工務店社長・明慶大野球部)
佐藤 …… おかやまはじめ (相島の部下)

山本涼介、光宣、金原泰成、関野昌敏、麻倉じゅん
五位野隆雄、松井正樹、猪狩朝海、東武志、萩原利久、佐伯栞


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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