ダンダリン 労働基準監督官
(2013年10月期・日テレ・水曜22時枠)

脚本 - 秦建日子
原作 - ダンダリン一〇一
演出 - 佐藤東弥、中島悟
チーフプロデューサー - 伊藤響
プロデューサー - 三上絵里子、柳内久仁子
主題歌:松任谷由実『今だけを きみだけを』

http://www.ntv.co.jp/dandarin/




 

 

第5話 嫌な会社を辞める方法
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凛は労働環境のチェックをしにくる中で、その職場の女性社員
のスカート丈が短いことが気になり、自分たちの仕事の範疇では
無いにも関わらず、同時にこなせば合理的だとして南三条と
共に調査する。一方土手山は離婚調停中の妻側から息子の
運動会にはこないで欲しいことを訴えられる。
そんな中、西東京労働基準監督署に一人のパティシエ・唐沢が
相談にやってきる。シェ川合で働くものだが、社長が辞めさせて
くれないというものだった。真鍋は会社を辞めたくないという人が
多い時代に珍しいものだとして、理解出来ないことだとするが・・

胡桃沢ら会社を守るものに対して、労働者を守る西東京労働基準
監督署の対立の構図というのが鮮明に描かれ、とても面白い
葛藤を生んだ話だった。
それぞれの立場に立ってみるとどちらの言い分にもそれなりに
説得があるし、数年前に起きていた青色LED訴訟に於ける
日亜化学工業と中村教授の対立点のような部分も一部含まれて
いるし、企業にとって労働者とはどんな存在なのかを面白く
描いていると思う。

退職願と退職届の違いが説明っぽく挿入され、個人が企業と戦う
為に必要なノウハウというのを入れ知恵するものたちの方が
寧ろ法を熟知している分だけ醜さみたいなものを感じて、なんと
も言えないものが有ったけど、胡桃沢はもう少し優秀な人物だと
思っていただけに、毎回のようにピエロとなっている部分は
ちょっぴり肩すかしにも思える。

ただこんな事例があるんだなと思うと面白く見ていられるし、
凛に触発されたものたちが業務外のことにも目を向け始めて
広義な視点を持つようになっている。そして何よりも今回の案件の
落としどころを凛はどこで決着しようとしていたのか気になる
作りになっているところは見事。
いつもキッチリとしなければ気が済まない彼女に有って、
グレー色のウィン・ウィンで終わらせたということは、一瞬彼女
の信念を曲げたようにも思えるのだけど、労働者の為に上手い
こと落としどころを付けた感じだね。

西東京労働基準監督署
段田凛 …… 竹内結子 (32歳、「働く人を守る」為に止められない)
土手山郁夫 …… 北村一輝 (44歳、課長、役所体制に身を委ねるが・・)
真鍋重夫 …… 佐野史郎 (55歳、署長、トラブルは困るよ!)
南三条和也 …… 松坂桃李 (27歳、東大卒、5年目、凜の指導係)
温田祐二 …… 水橋研二 (38歳、監督官、優勢な人にのっかる)
小宮瑠璃子 …… トリンドル玲奈 (23歳、芝居心、頭がキレる)
太田昌子 …… 大島蓉子 (53歳、非常勤、署長の話を聞く)
田中正一 …… 大倉孝二 (38歳、監督官、空気を読みすぎる)

相葉博美 …… 賀来千香子 (50歳、相葉社労士事務所・代表)
胡桃沢海 …… 風間俊介 (27歳、相葉社労士事務所、南三条の元同期)
紺野みどり …… 西田尚美 (41歳、元郁夫の妻、雄一という息子)
南三条恭子 …… 石野真子 (50歳、和也の母、金の執着)

唐沢隆士 …… 賀来賢人 (パティシエ、フランスのコンクールで優勝)
シェ川合 …… 東根作寿英 (経営者)
由利原 …… 三上市朗 (弁護士)
オーブンカーの男 …… 松田悟志 (みどりの彼)

木村啓介、市山京香、落合萌、堤隆博、村上健斗、矢作則子


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