ダンダリン 労働基準監督官
(2013年10月期・日テレ・水曜22時枠)

脚本 - 秦建日子
原作 - ダンダリン一〇一
演出 - 佐藤東弥、中島悟
チーフプロデューサー - 伊藤響
プロデューサー - 三上絵里子、柳内久仁子
主題歌:松任谷由実『今だけを きみだけを』

http://www.ntv.co.jp/dandarin/




 

 

第6話 ニッポンは働きやすい国ですか
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西東京労働基準監督署では外国人技能実習制度と労働基準法令
違反の監督強化期間だとして、自分たちの管轄での外国人
労働者の就労環境を調査することになる。一週間は毎日残業も
有るという事を覚悟してくれと、所長の真鍋も何故かハリキる
姿が有った。部下たちは、普段は残業禁止命令を出すのが所長
ではないかと文句を言うと、倍返しとばかりに二週間は休日も
返上を覚悟するよう言われ、私生活を犠牲にしている公務員たち
は徐々に感謝されず報われない仕事だとしてストレスが溜まって
いく。そんな状況の中、この地区で最も外国人労働者を抱える
セカイ部品工場社を臨検にいくが、門前払いをされてしまう。
社長の態度に不審さを覚えた西東京労働基準監督署は一丸と
なってこの企業の調査をしていく。

未だに外国人労働者にとって日本の労働環境が幸せなのかどうか。
そして経営者にとって安い労働力が使えないとする状況の中で
外国人労働者を起用することへの利点がなんなのかということを
考えさせられるエピソードだった。

既にこの手の中小企業の作業や薄利の技術職の仕事は東南アジア
にシフトしていて日本に残っている企業自体が少なくなっている。
タイが大洪水に見舞われた際に、大企業の創業が停止する程に
依存性が高くなっている事も記憶に新しいところだ。

報われない西東京労働基準監督官の仕事だとするけど、どの仕事
でもなかなか他人から感謝されることは少ないだろうし、そういう
実感を得られる仕事の方が珍しい気がする。小宮たちの訴えも
分かるけど、この辺の視点は凛の方が正しいのかなとも思う。
ただ他人に対して"少しばかりの感謝の言葉"が実際の人間の心
に及ぼす影響力を考慮すると、言葉は偉大なものがあるが有ると
思う。

労働基準監督署は労働者を守る仕事で社労士が企業を守る仕事だ
とするのであれば、テーマを考えれば、もう少し胡桃沢たちの出番
を多くしても良いのではないかという感じもするし、やや土俵の
違いで戦っている感じはする。

一話と同じくして屋台の流れは安っぽい演出だった。
決して悪くはないのだけど、もう少し方法論に関しては考えて
欲しいところ。一時間分の給料を犠牲にして食事を取る外国人
労働者は居るだろうか?と結局は金の話に計算高く繋がってしまう
ところは悲しい世の中にも思える。

西東京労働基準監督署
段田凛 …… 竹内結子 (32歳、「働く人を守る」為に止められない)
土手山郁夫 …… 北村一輝 (44歳、課長、役所体制に身を委ねるが・・)
真鍋重夫 …… 佐野史郎 (55歳、署長、トラブルは困るよ!)
南三条和也 …… 松坂桃李 (27歳、東大卒、5年目、凜の指導係)
温田祐二 …… 水橋研二 (38歳、監督官、優勢な人にのっかる)
小宮瑠璃子 …… トリンドル玲奈 (23歳、芝居心、頭がキレる)
太田昌子 …… 大島蓉子 (53歳、非常勤、署長の話を聞く)
田中正一 …… 大倉孝二 (38歳、監督官、空気を読みすぎる)

相葉博美 …… 賀来千香子 (50歳、相葉社労士事務所・代表)
胡桃沢海 …… 風間俊介 (27歳、相葉社労士事務所、南三条の元同期)
紺野みどり …… 西田尚美 (41歳、元郁夫の妻、雄一という息子)
南三条恭子 …… 石野真子 (50歳、和也の母、金の執着)

杉下博 …… 嶋田久作 (セカイ部品工場社長)
春沢明子 …… 濱田マリ (七辻機械部品工場、早出分の給料を求める)
北川 …… 前田健 (セカイ部品工場・通訳をする)
吉田 …… 脇知弘 (セカイ部品工場・体力を鍛えさせる)
ノイ …… Boonsiri Paul M (セカイ部品工場・外国人労働者)
レックス …… Kan Khongchan (セカイ部品工場・外国人労働者)

森富士夫、よしのよしこ、Mubaumad Nazumi、Shad Sarntisart
渡辺哲史


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