独身貴族
(2013年10月期・フジ・木曜22時枠)

演出:武内英樹、平野眞、宮木正悟
脚本:佐藤嗣麻子
プロデューサー:牧野正、草ヶ谷大輔
主題歌:SMAP「シャレオツ」

http://www.fujitv.co.jp/dokusinkizoku/index.html




 

第7話 涙のプロポーズ
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

守は進からゆきと正式に付き合うことになったと報告を受けると
その日以来守は仕事に昼夜問わず没頭することになる。
麗子との関係も進めていく決意をしていく中で、守は映画化
が決定しつつ有るゆきの脚本「8月のボレロ」に関しては、進に
プロジェクトを一任するとして自分は別の仕事を手がけていく
事を語る。

ドラマとしては、進とゆきが仕事上に於いてちぐはぐな関係を
続けていく中で、守に追い風が吹いていくかと思いきや、
守は兄として弟の対して塩を送るかのようにして助言をしてい
く姿が有り、守とゆきの関係を望んでいる人にとっては
絶望的展開へと追い込まれた感じのする内容だった。

進の駄目な点は、俳優でさえゆきの脚本の良さを見抜いている
のに、まるで進本人が脚本に関して理解していないこと。
感性の問題なのか、これまで真剣にゆきの脚本に向き合って
いない事を示唆しているのか、それとも元々の才能が良質な
脚本を見つ出すことに有るのではなく、経営者としての資質が有る
というだけの事なのかを精査していくような流れだった。

守と麗子のエピソードを見ていると、高橋留美子御大の漫画
「めぞん一刻」に於ける、三鷹さんと九条明日菜さんの関係を
彷彿とさせる。響子さんとの関係を諦めた三鷹さんが明日菜
に対してプロポーズした流れと妙にオーバーラップするところが
有って、もうこれ以上この件で展開をひっくり返すのが
愚かなことだと言わんばかりの説得力で、独身なり結婚なりの
自分の意見を述べて、麗子に対する気持ちをぶちまけた。

進とゆきがちぐはぐな関係を描きつつも、この二人の間で
そのわだかまりの距離感を縮める為の演出というのが少々物足り
なさも有り、自分らしさを模索する過程はとても良い感じだけど
それがすぐに結論として出てしまうとちょっぴり安っぽく感じる。
ただゆきに対する気持ちの純粋性は確かに感じるところが有り、
不器用なところは守と似ている部分があるところが憎めない
ところなんだろうね。

恋愛と仕事の両立は可能なのか。そしてその延長線上にある家庭に
関する考察に関しても一つの結論を出したところも有るし、
もうドラマがいつ終息しても悪くないような印象も受けるが、
果たしてこの後どんな展開が用意されるのか。

星野 守 …… 草g剛 (映画制作会社「キネマ・エトワール」社長)
春野 ゆき …… 北川景子 (脚本家を夢見ながら)
星野進 …… 伊藤英明 (守の弟で「キネマ・エトワール」の専務)
川越裕太 …… 藤ヶ谷太輔 (「キネマ・エトワール」のラインプロデューサー)
緒方須美花 …… 蓮佛美沙子 (「キネマ・エトワール」守の秘書)
小原沙織 …… 西原亜希 (ゆきの親友。ハウスクリーニング「リトルメイド」で働く)
現王園玲子 …… 平岩紙 (大手映画配給会社「日本映画」会長の令嬢)
小林征嗣 …… 篠井英介 (「小林法律事務所」の進の妻の弁護士)
星野亜希子 …… デヴィ・カスルノ (「キネマ・エトワール」経営)
高倉雄二…… 津川雅彦 (大物脚本家)
水島浩一 …… 梶原善 (「日本映画」)
彌 …… 品川徹 (守の父)
さち …… 市毛良枝 (ゆきの母、青森、膝が悪い)
細井恵 …… 三浦真椰 (映画制作会社「キネマ・エトワール」)

本人役 …… 山下智久 (俳優)

蒲生純一、鳥羽まゆみ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system