独身貴族
(2013年10月期・フジ・木曜22時枠)

演出:武内英樹、平野眞、宮木正悟
脚本:佐藤嗣麻子
プロデューサー:牧野正、草ヶ谷大輔
主題歌:SMAP「シャレオツ」

http://www.fujitv.co.jp/dokusinkizoku/index.html




 

第9話 もう戻れない…痛む恋の傷あと
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社長が玲子と結婚する代わりに日本映画の会長に頼み込んでく
れたお陰で「8月のボレロ」の映画製作が決定する。
玲子とは一週間後に東京で結婚式をすることが決定し、身内
だけの式をする事を告げると、進はゆきの事も誘って良いか
と語る。
一方「8月のボレロ」に関して、川越は現場で働き出して10年
が経過していることも有り、専務の下でプロデューサー業に
抜擢される。
いよいよスタッフたちの顔合わせの会議が始まると、川越は
脚本に対する熱い思いを語る。

もう少しこれまでの展開の中で、ゆきと守の関係がニアミスを
繰り返していれば良かったなと思うところも有る。
独身貴族という名前負けしてしまったドラマの前半部分が
無駄な時間として費やされてしまった感じで、イマイチゆきと
守の関係に言及されていないし、関係に深みが生まれていない
ところが残念である。
周りが守のことを気にしてばかりで、彼の顔色ばかりを伺って
行動を取っているところを見ると、悪い人がいないことは
分かるが、ちょっと過保護すぎる感じもするし、寧ろ守の中に
有る気持ちというものをもっと燃え上がらせて欲しいところだ。

そういう状況一つを見ても、このドラマでは、守、ゆき、進の
三人で行動を起こしているシーンを至る場面で見せて性格の違い
を見せても良かったのかも。
映画の趣味で話が合うなんて人はこの世には多い訳で、
それでも特別な思いを感じているものが何なのかということを
追求すべきことだった。

常にゆきの事を考えて彼女の知らないところで守がその名の通り
守っている状況が描かれ、それが発覚していく段取りは上手く
出来ている。守が何故表面的に「8月のボレロ」から手を
引き始めたのかに於いても、今回のエピソードを通して描かれた
けど、これは周りの人が守を見守っている行動とよく似ている
感じで、アシストが有っての流れだった。

映画好きを自称しているとどうしても、洒落た映画の内容に被せて
物語を構成したドラマを作りたい気持ちは分かるのだけど、
そういうところに気を遣うよりも、恋愛描写自体にもっと丁寧に
描くべきところが有ったと思う。

ロケーションに関しても、主演俳優のスケジュールが合わない
とか意味不明な状況で変更を余儀なくされるという状況だし、
無理矢理状況をひねり出した感じでちょっと苦しかったかな。

星野 守 …… 草g剛 (映画制作会社「キネマ・エトワール」社長)
春野 ゆき …… 北川景子 (脚本家を夢見ながら)
星野進 …… 伊藤英明 (守の弟で「キネマ・エトワール」の専務)
川越裕太 …… 藤ヶ谷太輔 (「キネマ・エトワール」のラインプロデューサー)
緒方須美花 …… 蓮佛美沙子 (「キネマ・エトワール」守の秘書)
小原沙織 …… 西原亜希 (ゆきの親友。ハウスクリーニング「リトルメイド」で働く)
現王園玲子 …… 平岩紙 (大手映画配給会社「日本映画」会長の令嬢)
小林征嗣 …… 篠井英介 (「小林法律事務所」の進の妻の弁護士)
星野亜希子 …… デヴィ・カスルノ (「キネマ・エトワール」経営)
高倉雄二…… 津川雅彦 (大物脚本家)
水島浩一 …… 梶原善 (「日本映画」)
彌 …… 品川徹 (守の父)
さち …… 市毛良枝 (ゆきの母、青森、膝が悪い)
細井恵 …… 三浦真椰 (映画制作会社「キネマ・エトワール」)

スガ …… 伊藤麻実子 (ロケハンスタッフ)
現王園 …… 梅野泰靖 (会長)
タケハラ …… 菊池均也 (照明係)

五頭岳夫、逆木圭一郎、田中允貴、南好洋

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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