半沢直樹 (2013年7月期・TBS・日曜21時枠) 原作：池井戸潤『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組 』 脚本：八津弘幸 脚本協力：坪田文 音楽：服部隆之 演出：福澤克雄、棚澤孝義 プロデューサー：伊與田英徳、飯田和孝 http://www.tbs.co.jp/hanzawa_naoki/

第9話 最終決戦！〜出向をかけた金融庁検査！！
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いよいよ金融庁の検査の最終日を迎えようとしていた。
その42時間前にタミヤ電機を利用して自分の妻の会社・ラフィ
ットに融資していた大和田の事実が発覚。5年前・前橋支店長
からタミヤ電機に3千万の融資が行われたが、迂回融資だった
事がわかり、その時の支店長が岸川部長だったことも分かる。
しかしそのスキームに大和田が関わっていたとする確かな証拠
が居ることがわかり、タミヤ電機の社長の証言は不可欠だと
いう。一方伊勢島ホテルの件で、なんとか与信判断を乗り切る
為に実破への分類からホテルが外れる必要が有った。
その為にも予約システムの件で直樹はなんとか改善策を見いだ
さなければならないが・・・

基本的に主人公が負けるハズはないと思っているので、
どれだけ事態を反転させるまでに説得力のある課題を用意して、
説得力のある克服法を用意できるのかにかかっている感じの
ドラマ。

このドラマも刑事ドラマと同様に、状況証拠だけで有罪・無罪を
証したことにはならず、確かな物証が必要だということで
それを探っていくことになる。

結局このドラマの主人公が唱えていた人と人との繋がりの
必要性と共に、人の行動・決断こそが大切な要素であり、有罪・
無罪の決断をさせるのもまた人間による自白であり決断であり
と、不確かなものに頼らざるを得ない部分というのが、この
ドラマの肝になっていて、その都度家庭や個人の利益を優先する
のか、銀行界全体のことを考えるのかの駆け引きが行われている。

サラリーマンがイエスマンになれば、ロボットにも出来るような
事で、人が会社のロボットにはなっては行けないことを主張
して立派な人格者として成長した近藤も個人の利益を優先するのか、
そして今回の件で地下の機械室に保存してある疎開資料の件の
情報流出に関しても、渡真利が情報を流しているのではないか
とする疑惑も重なり、人と人の繋がりの脆さが描かれるのか
どうかの瀬戸際となっているところが何とも言えない。

同期といえどもそれぞれに立場も環境も能力も違うので、人間の
複雑な心情というものだけは、なかなか同期して機能しない
ところがまた人間関係の複雑なところなんだろうけどね。

今回の展開を見ると羽根の主張も全く分からないでも無かった。
結果的に同族経営に拘っていることへの嫌悪感が何処かにあるの
かもしれないが、やはり会社はある程度大きくなると、外部から
の血が必要になってくるところが有るものだと思う。