家族ゲーム
(2013年4月期・フジ・水曜22時枠)

プロデューサー:稲田秀樹、小林宙
脚本:武藤将吾
編成企画:水野綾子
演出:佐藤祐市
音楽:本多俊之
原作:本間洋平
主題歌:嵐「Endless Game」

http://www.fujitv.co.jp/kazoku-game/index.html




 

第10話 あの男が家庭教師になった理由〜彼は誰を殺したのか?
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吉本の思惑通り沼田家は崩壊に導かれ、妻の佳代子は夫に
離婚届を提示する。私も外の景色に触れたら何か変わるかと
思ったが、現実には自分自身を変えない限り変わる物がない
のだとし、離婚したい旨を語る。次男の茂之は吉本から
お前が家族を救えと言われた事から、離婚させるのを阻止し
ようとするが・・・
吉本が家中に仕掛けた監視カメラ・盗聴器を回収に来る中で、
絆を再確認しても、元々この家庭には絆など無いので再生する
のは不可能である事を語る。
そんな中、慎一は再び水上に会うと、田子が吉本になるに至る
経緯の話を聞いていく。

これまでの無理難題を押しつけていた田子の中に、並々ならぬ
決意と愛情の下で敢えて厳しく接しているであろう姿が
見られたので、ドラマ全般・面白く見られたと思う。

最終的には今期の学園物のドラマと同じで、家庭内でも役割
に演じる人間造形の姿に違和感を覚えるところもあるけど、
それらの仮面を取り外して、上手く本人たちに痛みなり他人の
気持ちというものを味わせて、相手の気持ちに寄り添わせる
だけのキャラクターというものを短期間の内に上手く作り上げた
なという感じ。

田子が語る様に、一番の問題は慎一だった。
慎一が将来の吉本になる可能性を秘めていたことと、茂之が
過去の宗多の様な二の足を踏む可能性があった事を考えると、
二人の象徴的な双極性キャラを家庭内に上手く混在させたな
という感じ。
田子の経験してきた悲劇の構図が、この小さなコミュニティの
中に含まれており、田子にとっては都合の良い形で存在
していた感じもする。
自らの過去の過ちに対するリベンジ的シチュエーションも出来
ていて、田子自身にとっても必要な過程だったのではなかろう
かという感じ。

全てが明らかにされた後にもあの先生を憎めないとする
子供たちのセリフがこのドラマの全てを物語っていたかな。

最後までなかなか見応えが有りました。

吉本荒野(田子雄大) …… 櫻井翔 (破天荒な家庭教師)
沼田慎一 …… 神木隆之介 (長男)
浅海舞香 …… 忽那汐里 (一茂に近づく若い女性)
沼田茂之 …… 浦上晟周 (次男)
最上飛鳥 …… 北原里英 (慎一の彼女、兄は東大出身)
沼田一茂 …… 板尾創路 (父)
沼田佳代子 …… 鈴木保奈美 (母)
井本京香 …… 岡千絵 (沼田家の近所に住む主婦)
菜穂 …… 真下有紀 (沼田家の近所に住む主婦)
紗枝 …… 弘中麻紀 (沼田家の近所に住む主婦)
勝野 …… 内田滋 (一茂の部下)

園田満 …… 松島海斗 (茂之の同級生)
山尾泰司 …… 西本銀二郎 (茂之の同級生、意地悪リーダー)
三井拓海 …… 江口祐貴 (茂之の同級生)
市原学 …… 吉田翔 (茂之の同級生)
竹下陸 …… 仙石流星 (茂之の同級生、最後に謝罪してくる)
稲垣雫 …… 鈴木葵 (茂之の同級生)
愛甲広香 …… 岩田陽葵 (茂之の同級生)
相川武夫 …… 川崎槙吾(茂之の同級生)

吉本荒野 …… 忍成修吾 (元教師、雄大の元同僚)
吉本多恵 …… 佐藤直子 (荒野の母)
真田宗多 …… 吉井一肇 (虐待・イジメを受ける、荒野が犯人?)

榎本貴史 …… 宮川一朗太 (「パシフィック電機」営業部社員)
真野さくら ……有川結女 (茂之の同級生・成邦館合格)

安田裕、鮎川圭吾


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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