刑事のまなざし
(2013年10月期・TBS・月曜20時枠)

原作 - 薬丸岳 『刑事のまなざし』
脚本 - 岩下悠子、大石哲也
制作 - 那須田淳
チーフプロデューサー - 橋本孝
プロデューサー - 佐野亜裕美、佐藤敦司
演出 - 鈴木浩介 ほか

http://www.tbs.co.jp/keijinomanazashi/




 

第5話 ホームラン賞に隠されたアリバイ…姉弟の絆と冤罪トリック!!
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10歳の横瀬舞が帰宅すると玄関で父の透が頭部を殴打されて
殺害されているのを発見する。玄関のドアは施錠されておらず、
争った形跡があることが確認され、現場に落ちている時計は
6時30分のところで止まっていることからも死亡推定時刻と
一致するものではないかと疑われる。妻は一年前に男を作って
蒸発したとのことだった。
透は賃貸業を営んでいた為に、住民たちから話を聞く中で、
舞と同級生・小出春香が居ることが分かる。そして春香の叔父
の伸一は、過去に殺人事件を犯していることが分かり、夏目
は法務技官時代に伸一と顔を合わせていることが分かる。

虐待がテーマであり、犯罪に対するレッテルによって、嫌でも
過去がつきまとう物語が描かれた。

それぞれの立場から見た「守るべき存在」が何なのかが事件を
解く鍵となっていて、単純なようで複雑に入り乱れる人間の
感情のベクトルが興味深く描かれたと思う。

どの辺りに捜査の着眼点を持っていくのか。
「相棒」などにも通じるところは有るけど、見た目と違って
冷蔵庫の食材などを使ったり、人気のキャラクターグッズを使った
りして、アリバイのトリックを暴いたり、現状を示唆していくもの
で、事件の真相が目の前の事件だけでなく過去にもさかのぼって
解明されていく段取りも面白かった。
少々犯人が分かりやすいというところを除けばほぼ及第点のドラマ
だったと思う。

夏目が当時の事件の真相を見抜けなかったところや、子供を守る
為に罪を犯してしまった母としての一面が二度にわたる事件に
於いてその意味合いが微妙に違うところもまた、皮肉な形で
描かれているところは上手く出来ている。

一見すると見栄えの良い大人と、過去のレッテルに縛られている
少年の内面の違いもまた対象的に描かれ、それこそ海の上の診療所
のコータ先生が9時台のドラマで語っていたけど、心眼を使って
周りが見抜いて欲しいところでも有った。

夏目信人 …… 椎名桔平 (43歳、東池袋署刑事課強行犯係・新人)
福森誠一 …… 松重豊 (53歳、東池袋署刑事課強行犯係)
菊池大雅 …… 要潤 (35歳、東池袋署刑事課強行犯係・係長)
長峰亘 …… 北村有起哉 (43歳、警視庁捜査一課、「人を疑う」ことを信条)
安達涼子 …… 小野ゆり子 (27歳、東池袋署刑事課)
夏目美奈代 …… 吉田羊 (40歳・妻)
夏目絵美 …… 山田杏奈 (15歳、娘、10年前の通り魔で意識不明)
瀬戸公平 …… 中林大樹 (28歳、鑑識)
西晴彦 …… 吉家章人 (40歳、鑑識)
草野楓 …… 藤本泉 (20歳、大学生、ちょうちん料理・みみずく店員)
田辺久美子 …… 板谷由夏 (43歳、東政大人間科学部心理学科・カウンセラー)

横瀬透 …… 阪田マサノブ (43歳・賃貸業)
横瀬舞 …… 笹岡ひなり (10歳)
小出奈緒子 …… 星野真里 (春香の母、両親を幼いときに失う)
小出伸一 …… 太賀 (奈緒子の弟、幼少期に殺人事件)
小出春香 …… 清水らら (奈緒子の一人娘)
中村 …… 田中要次 (コンビニ店長)
酒井 …… 森下能幸 (容疑者、安達に殴られる)

猫田直、萩原利映、西慶子、並樹史焉A中野裕斗、坂本直季
青柳尊哉、吉田昌美、石山和央、光野貴子、相田雄一郎、小俣一生
大嶋わくり

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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