警視庁捜査一課9係（season8） (2013年7月期・テレ朝・水曜21時枠) 脚本・深沢正樹 監督・長谷川康 http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/

第2話 殺人美容室
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独立しようとしていた青山の美容室"The Switch"の美容師の
女性・西森飛鳥が改装中の店舗の中で遺体で発見される。
現場にはペットボトルに入った青酸性毒物が有ったことや
争った形跡・目立った外傷が無い事から自殺の可能性が示唆
されるが、新店舗を準備しようとしている人物が自殺する
ことなど心理的にもあり得るのか?という疑いの両面が考え
られた。しかし現場には被害者本人のゲソ痕も無かったこと
から、別人が殺害し現場の証拠を全て消したのではないかと
して捜査を開始する。彼女は男女4人とルームシェアしている
事を知るが・・・

シーズン8は青柳の苦悩が描かれていて、仕事を選ぶか妙子
を選ぶのかと葛藤が面白く描かれている。
前シーズンは妙子が殆ど出てこなかったので、もっと活用
して欲しいなと思っていただけに、使い方としては面白く出来
ていた。

相変わらず肩書きに拘る村瀬が青柳の心をかき乱して、周り
を逆撫でするような爆弾性を秘めていたりもするし、益々
嫌みの人間になっているところは面白い。
そして青柳の事をフォローしまくっているバディの矢沢の存在感
もバランスよく描かれている。

大切な人には秘密にしてはいけない事を唱えつつも、実際には
青柳自身も主任から降格した理由を話せずにいたりするし、
倫子と直樹のルームシェアネタも、今回のネタに乗じて話す機会
が有ったにもかかわらずなかなか話せないとする現実もまた
複雑な物が有った。

事件自体は、殺されるには殺されるだけの理由が有るっていう
感じの性格をした女性が殺害されたけど、金絡みで殺害された
というよりはねじ曲がった根性故の愛情に失意を覚えた彼氏
による犯行だったという点がなんともいえないものが有った。
ルームシェアは健全なものだとしながらも、既に2組カップル
が出来ている辺りの皮肉さも有るし、いずれのカップルも
上手く言っていない辺りは、倫子と直樹にも該当していって
しまうのかちょっぴり不安なものがあった。

外傷はないとしていた監察医の真澄だけど、肩に凄いアザが
出来ている訳で、何処をどうみると外傷が無いのかって感じ
にも思える。
ただ日本の刑事ドラマらしからぬ、きっちり最後の最後まで
犯行の痕跡を追求するだけの要素を持ち出してきたところは
上手く出来ていた感じだった。

そしてこのドラマらしからぬ事件解決後の余韻的雰囲気も
かなり良い感じに思えた。

全くの余談だけど、南青山の美容室で学生時代の友人が美容師と
して働いていたりする。既にこのドラマと同様に独立開業して
いるんだけどね。