警視庁捜査一課9係(season8)
(2013年7月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・深沢正樹
監督・長谷川康

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/




第4話 昼下がりの銃殺
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青井台自治会防犯会長を務める柿沼摂子の元に、共同でパトロ
ール巡回の為に呼びかけに来る岩倉、千葉たち。自宅に鍵が
空いていた為に中に入ると、彼女は銃で撃たれて亡くなって
いるのを目にする。口径8mmが摘出され、使用された銃は
大正14年まで陸軍が使用していた軍用自動拳銃十四年式のもの
だと判明する。終戦後警察官に配布され、今のニューナンブ式
の前身の銃だと分かり、銃の持ち主を特定するのは比較的
容易ではないのかと考えられた。また青柳は被害者の携帯電話
から、頻繁に青井台交番に電話している事から何かトラブル
が有ったのではないかとして、疑いの目を持つ。

戦争当時、支給された銃弾とは別に、自殺用に用意された一発
の銃弾によって死に導かれてしまうという皮肉な展開を
描いた物。

決してドラマとしては悪くは無いと思うのだけど、女性が
何故銃に拘ったのかがまるで説得力が無く、上述した皮肉を
描くが為ばかりに銃を凶器として描いただけのようにも
思える。
今時、脅しに使うのであれば、銃よりも包丁やナイフの方が
効果は高い。女性が銃を見せても、見せられた方としては、正直
モデルガンにしか感じないだろうし、わざわざ複雑な入手経路
を通すほどに、因縁のある凶器にも思えない。

当時の強盗犯が幸せに生きている現実を知って、夫に死なれて
身寄りのない摂子としてはどう感じるのか。

正直、加害者側に家族があると分かれば、心理的にはより
嫉妬心や恨みに火が付きそうな気もするし、開き直りに近い、
転換点として孫の声を用意したけど、寧ろ火に油を注ぐ行為にも
思えたな。その辺の気持ちの折り合いが、今回のドラマの
肝にも思えたけど、それがイマイチ理解するのが難しかった。

みんな犯罪防止の為の行動を起こそうとしているのだけど、
その方法が間違えているのだと女性警察官に語っていた。
金の入手に不法性をもたらした人物が犯罪の抑止を説くなど
無理だとしたい流れと、今回の摂子が防犯会長をしている流れ
を上手く平行的に描いたけど、なんともつかみ所無くどう
捉えればいいか難しかったね。一点の欲も狂いもない人は
居ないだろうからね。

青柳と村瀬の独自の捜査で完全に互い違いに捜査している流れ
はこのドラマらしくて面白かったな。

加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (9係・警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (9係・巡査)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (9係・巡査部長)
青柳靖 …… 吹越満 (9係・警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (9係・巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (9係・警部補)

早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医)
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
矢沢早苗 …… 畑野ひろ子 (漫画家・長男福太郎)
垣内妙子 …… 遠藤久美子 (クラブ歌手)

新貝文規

柿沼摂子 …… 藤真利子 (自治会長)
岩倉行雄 …… 深水三章 (銃器所持、弾が一発だけ残っていた)
小杉千佳 …… 大和田美帆 (女性警察官、カウンセラーに転職したい)
千葉美佐江 …… 弘中麻紀 (町民)
三橋栄司 …… 神永圭佑 (秀美の息子、二浪、銃マニア)
三橋秀美 …… 山下容莉枝 (息子の気持ちがわからない母)
脇谷武俊 …… 西山浩司 (寿司屋、妊婦時代の摂子を襲った)

金重陽平、花ヶ前浩一、小林美萌、児島功一、江端英久、兵頭
莉音

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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