警視庁捜査一課9係(season8)
(2013年7月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・深沢正樹
監督・長谷川康

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/




 

第8話 殺人スタント
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映画「SATの男」シリーズを撮影中、主人公で俳優の影山の
スタントマンをしていた武藤雄二郎がビルの屋上から落下して
死亡する。落下時に付着した外傷以外にも体に傷があることが
わかり、その原因を一つ一つつぶしていき、他殺か自殺か
事故なのかを検証していく。スタントマンとしては5年前の
35歳に引退して、妻が父親から引き継いだとされる葬儀社の
仕事を手伝っていたとするが・・・

シナリオにはこれまでにも何処かでみたような既視感は有った
が、刑事ドラマとしては実にシンプルな流れで進行したもの
が有ったように思う。

スタントマンをしていた雄二郎が35歳という年齢にこだわりを
持っていた理由とは何なのか。
相手の為を思う行為とは何なのかを改めて考えさせられるもの
が有った。

可能性を一つ一つつぶしていく流れは良くできていたと思うが、
どの流れを見ても殺すほどに相手を憎む原因・動機がなく、見ている
方としては、病気の事実を知って愛しているスタントマンとして
の仕事中に事故と見せかけて自殺していたとする流れの方が
しっくりとくるものが有った。

人生、人間の死、葬儀社というベタなキーワードの刷り込みが
行われていて、終活ノートなる今時の風潮を盛り込んだネタでは
有ったけど、夫は妻のことを理解しておらず、妻は夫を理解
しないままに人生を歩んでしまったことへの不幸が有ったのかな。

スタントの仕事を辞めた理由がなんとなく父親の病気なり
自分の病気にあるのではないかと思うところもあったので、
ほとんど意外性もなく進んでしまったのだけど、妻の為に人生を
犠牲にしてしまったとする感じがもう少しミスリードを誘うこと
が出来ればドラマとしては盛り上がったのかもしれない。

シナリオに集中するがあまり、あまり9係のキャラクターが
目立たなかったのも残念だった。

加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (9係・警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (9係・巡査)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (9係・巡査部長)
青柳靖 …… 吹越満 (9係・警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (9係・巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (9係・警部補)

早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医)
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
矢沢早苗 …… 畑野ひろ子 (漫画家・長男福太郎)
垣内妙子 …… 遠藤久美子 (クラブ歌手)

新貝文規

武藤 香織 …… 遊井亮子 (38歳、雄二郎の妻、城西セレモニー社長)
武藤 雄二郎 …… 浜田学 (40歳、スタントマン)
影山 圭太 …… 大浦龍宇一 (42歳、俳優)
安田 勉 …… 清水優 (映画スタッフ)
奥村 奈保子 …… 井村空美 (葬儀社社員)
佐野 章弘 …… 長江健次 (映画監督)

金田進一、宮下純、福田亘、木嶋ゆり、久冨慶子(アナ)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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