雲の階段
(2013年4月期・日テレ・水曜22時枠)

原作:渡辺淳一
統括:神蔵克
チーフプロデューサー:大平太
プロデューサー:荻野哲弘、太田雅晴
演出:猪股隆一、岩本仁志、吉野洋

http://www.ntv.co.jp/kumonokaidan/





第4話 無資格医大病院へ!裏切りと野望のキス
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亜希子の誘いで彼女の両親に逢い、田坂病院での勤務を求め
られる。医師免許の無い三郎はいつ発覚してしまうかも知れない
不安に苛まれながらも、病院長からキミのような医師を捜して
いたと言われ、必要とされていると勘違いした三郎は、貧しい
生い立ちも加わり、ついには勤務する契約をしてしまう。
一方美琴島では三郎の子を妊娠した明子は三郎に連絡したくて
も出来ず、連絡が来るのを携帯電話を握りしめて待っているが・・

長谷川博己さんの持つ男性フェロモン的な香りと、生い立ちから
にじみ出てくる野心的な一面が混在してとても良い感じの雰囲気
を醸し出している。

リスクを背合わせにして存在している自分の存在価値というのが
とてもスリリングだし、馬鹿なことだと思いつつも、人間はそんな
に賢い生き物ではないとする事を前提にすると、何処か憎めない
所もあると思う。

三郎は天使なのか悪魔なのか。
人を救っている事に違いないが、それに関わる医療従事者は
三郎の正体を知れば確実に処分されることは必至な感じで、
周りに多大な迷惑をかけていくことは明らか。
島民に迷惑はかけないとするけど、そういう訳にはいかない
事情が有り、既に三郎に関わったばかりに鈴木明子は亡くなって
しまうところなど、人の犠牲の上で成り立つ成功者の醜さなんか
も興味深く描かれる。

追い求めている未来への階段は、嘘というという幻が作り出した
とする明子の名台詞と共に、いつそのウソが発覚してしまう
のかが当面の興味として描かれており、簡単に発覚しそうなもの
だと思うけど、それが分からない所が現代社会の複雑な一面なの
だろうなと思う所も有る。

三郎以外の野心なり他者を踏みにじる人間性が突出しているこ
ともあって、三郎がしている馬鹿な行為が相殺されている感じ
がするところもドラマとしては上手く機能している感じだ。

相川三郎 …… 長谷川博己 (35歳過疎の離島で医師不足に悩む診療所)
鈴木明子 …… 稲森いずみ (39歳、診療所の看護師)
田坂亜希子 …… 木村文乃 (22歳、田坂総合病院院長の令嬢。女子大生)
高岡洋平 …… 萩原聖人 (39歳、診療所の薬剤師。明子の幼馴染)
野上雅樹 …… 青柳翔 (31歳、田坂総合病院の外科医。亜希子の許婚者)
田坂沙希子 …… 優希美青 (16歳、亜希子の妹)
田坂芳江 …… 多岐川裕美 (田坂総合病院の理事長)
垂水節子 …… キムラ緑子 (51歳、診療所の看護師長)
宮坂静雄 …… 半海一晃 (54歳、診療所の事務長)
村木英次 …… 大友康平 (58歳、診療所の所長)
田坂雄一郎 …… 内藤剛志 (58歳、田坂総合病院の院長)
川合ゆかり …… 中別府葵 (看護師)
加藤真紀子 …… 和泉佑三子 (事務員)

武村健吉 …… ラサール石井 (美琴島村役場村長)
相川喜美枝 …… 加賀まりこ (金属加工会社相川旋盤工場)

山中孝志 …… 田中哲司 (島の医師)
金川順子 …… 渋谷飛鳥
田坂総合病院事務長 …… 金田明夫
我孫子 …… デビット伊東
婦長 …… 秋山菜津子
愛人・医師 …… 市川実和子

佐野圭亮、堀田理紗、西田晴彦

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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