ラストホープ The LAST HOPE (2013年1月期・フジテレビ・火曜21時枠) 脚本 - 浜田秀哉 音楽 - Ken Arai プロデュース - 成河広明 、古屋建自 演出 - 葉山裕記、石井祐介、谷村雅樹 http://www.fujitv.co.jp/LASTHOPE/index.html

第7話 普通の女の子として生きたい…白血病患者の心を溶かす希望のノート
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卓巳は外来としてやってきた杏子が以前、雪代が担当していた
患者だと知り、雪代に診察を頼む。彼女は元々骨髄異形成
症候群であり、白血病になりやすい環境に有ったが、いよいよ
白血病を患ってしまい余命半年だとされる。造血幹細胞移植
しか無い状況の中で、ドナーを捜している状況の中、近年では
臍帯血での移植がメインになりつつあるという事情が語られ、
杏子にもそれを提案していく。HLA型が完全ではないが、
移植候補は3件有り、移植は可能だという。しかし杏子は助かる
可能性は皆無だとし、医者が語る言葉も夢みたいな話だとして
治療を拒んでいく。

今回は血のつながりを意識する様な流れと、患者同士の横の繋が
りが、特に医師の言葉よりも説得力が有るという事を描いた話
だった。

メインは卓巳の出生の秘密だったけど、卓巳が父に殺されそうに
なったとする流れと同じくして、不遇な人生を送っているで
あろうすり替わった健が母親に殺されそうになったとする記憶
の違いが面白くあぶり出された。

これまでドラマは流れを阻害する様にして各医師のエピソード
を混在し過ぎている感じなのだけど、今回はこれまでの流れと
違ってそれも随分おとなしめだったので流れとしては見やすかっ
たと思う。
患者への対応を巡ってそれぞれの医師達が過去に経験した事を
元に発言を繰り広げていく所は興味深く作られているし、
カンファレンスを通して医師達と意見を交わしているウチに、
少しずつこの最先端医療の方向性が定まり、再生医療の可能性
に絞り込まれつつ有るので見やすくなった。

以前に担当した患者の流れを上手く杏子のエピソードにも反映
していくところは上手い感じで、日本のドラマのように一話
読み切りの形で、世界感がなかなか形成されないドラマにして
は面白いフィードバックのされ方をしたと思う。

医療現場に於けるリスク性なんかも至る所で描かれており、
アメリカで高木を助けた医師が今度は自分がアメリカに居づらく
なり日本に戻ると言う辺りが何とも言えない。