ラストホープ The LAST HOPE (2013年1月期・フジテレビ・火曜21時枠) 脚本 - 浜田秀哉 音楽 - Ken Arai プロデュース - 成河広明 、古屋建自 演出 - 葉山裕記、石井祐介、谷村雅樹 http://www.fujitv.co.jp/LASTHOPE/index.html

第11話 大丈夫、必ずあなたを助ける…宿命を背負う医者の最後の選択
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恭一郎の肺移植手術が近づく中、鳴瀬からは6人が最先端医療
センターに集められた理由について今こそ真価が問われる時だ
と告げる中、突然脳腫瘍の箇所から出血して倒れる。
なんとか一命は取り留めるが、最も肺移植に尽力していた
鳴瀬が倒れたことで、突然病院長は移植の中止を指示する。

ブツ切り過ぎるドラマ故にじっかりとドラマを見たい人には
お勧め出来ないドラマになってしまった感じ。
今時の演出っぽさは有るけど、もう少し理路整然とした流れを
演出できれば、名作にもなり得たのかなと思うとちょっぴり
残念ではある。

命の重さというものを改めて感じると共に、命を助ける為に
倫理の壁をぶち破る事への是非が問われた内容で、助けられる
命があるのに見過ごそうとしている事への是非が現場医師と
しての立場から描かれた感じ。
色んな所で医師としての倫理感を精査するような流れで、
医療システムの枠を越えれば救える命は沢山有るということが
随分指摘された感じだった。

研究医、臨床医そして現場で執刀する医師の性格の違いという
ものも面白く描かれていて、どの流れにも興味深く写るものが
有ったけど、やはり研究医がしていることが一番猟奇的に写る
部分が有ったかな。

正直、最終話は殆ど手術シーンを含めて現代劇にはあまり見ない
ようにして、それぞれの医師の事情の方だけを見ていた。
だから鳴瀬や恭一郎がどんな手術をしたのは殆ど見ていなかった
し、そんな要素が邪魔くさく感じるだけで、もう少し工夫が
欲しかったのかなという感じ。

医師が患者に対して使命感を失えば喪失感だけが残るけど、
雪代のエピソードにしても大森の中にもそれなりの事情が有って
興味深く写ったと思う。

卓巳にしてみれば、相当辛い事実が待ち受けていたけど、
結局誰のお腹の中で生まれた子なのだろうね。
愛しているのは健だけで、そんな彼を生かすが為に作られた
人間という過酷な状況だけど、今の卓巳の性格によって随分と緩和
させられて、救われる思いにさせられたところが良かったのか
な。