リーガルハイ (2013年10月期・フジ・水曜22時枠) 企画 - 成河広明 演出 - 石川淳一、城宝秀則、西坂瑞城 プロデューサー - 稲田秀樹、成河広明、山崎淳子 オープニング 9nine「Re:」 http://www.fujitv.co.jp/legal-high/index.html

第8話 世界に誇る自然遺産を守れ！！住民訴訟驚きの真実
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奥蟹頭集落が暮らしを守る世界遺産に指定されようとする中で
その街の象徴的でも有るおざおざの森を巡り、自然を守る
立場の人間と反自然派との間で問題が起き始める。
世界自然史会からも反自然派たちが起こしていることが問題視
され、登録の抹消の危機にあることを受けて、おざおざの森
ふるさと館・館長の赤松鈴子を始めとする自然を守る推進派
たちからの弁護士に依頼を受けるNEXUS Law Firm。
古美門も一緒に自然にいき心を浄化して来ようと誘うが・・・

今回のドラマを見ているウチに何処かで見た感じだなと思って
いたけど、シーズン1の9話と似たようなエピソードだった。

村の将来をどう捉えていくのか。
人々にとってどんな暮らしが幸せなのかということを今一度
考えさせるものがあり、日本政府や地方自治体が血眼になって
観光客誘致とばかりに世界財産に拘っている辺りの過剰さ
加減をつねる社会派的内容だった。

元ネタも和歌山県の世界遺産・熊野古道で起きたことが一部
含まれている感じでリアルなものが有ったけど、ドラマの中で
時系列をたどっていくと、個人のエゴに端を発している所があるので
なんだかおバカで人騒がせな騒動だなと思わせるところに
繋がっている。この村の行く末に関して音頭を取っていたもの
たちが、身勝手な決断で右にも左にも住民たちを巻き込むところ
が有り、一人の人間の幸せも求められないのに、世界遺産など
笑止千万だとする古美門の主張の方が理にかなっていた感じは
する。

個人的に「北の国から」ダウンジャケットネタだけでほぼ
満足感が有った。
別府判事の対応に関しても、このキャラで初めて笑えた感じで
ようやく世界観の中に上手く取り込まれた感が出ていて悪くは
なかったけど、寧ろ別府の発言に対する古美門や真知子のリアク
ションが面白かったな。

自然とは自由の象徴のように思われるものだが、自然を守るとい
う名目で、互いに監視しあう事への過剰な反応がまた現代社会
を象徴しているんだろうね。

「崇高な理念など欲望の前では無力。欲望こそが文明を進化させ
てきた。」
という古美門の台詞が一番印象に残ったかな。

そしてものすごく不気味な感じしかしてこない羽生晴樹弁護士。
何かの宗教家みたいな感じで、皮肉にもラクダに例えた台詞が
真知子にとっては、羽生という人物に対する不信感に繋がった
のではなかろうかと思うところも有った。