泣くな、はらちゃん
(2013年1月期・日テレ・土曜21時枠)

脚本 - 岡田惠和
演出 - 菅原伸太郎、狩山俊輔
チーフプロデューサー - 大平太
プロデュース - 河野英裕、小泉守、萩原真紀

http://www.ntv.co.jp/harachan/





第7話 ずっと一緒
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越前さんのノートを弟のひろしが不要品の雑誌と同じ場所に
置いてしまい、母の秀子は古紙回収業者によって出して
しまう。ノートを無くした事を知った越前さんは、それを
百合子や清美にも告げ、二度と漫画の世界の人たちとは逢えなく
なるかもしれない事を口にする。清美は悲しさのあまり越前の
した事を非難するが百合子は寧ろちょうど良い機会なのではないか
として慰める。

例え人は亡くなっても思う人の心の中で生き続けるとの精神論
が有るけれど、このドラマではそれだけに留まらず、漫画の中の
世界観の中で描けば、その人物がいつまでも生き続けることが
出来るとする流れが有る。

玉田がこの世界で生き続けているのと同様に、もしかすると
このドラマの中の人たちはみんな一度は人間の世界に於いて
生活していた人物で、全員が死後の世界の人物なのではないか
とする疑問さえ感じるものが有った。
その主張のきっかけは玉田が世界を行き来したことだけど、
ユキ姉の境遇がそれを裏付けていきそうな感じもする。
百合子とユキ姉の再会にどんな秘密が隠されているのか益々
気になる所だ。

前回は違う世界で生きる人物故に例え両思いで有っても二人は
幸せにはなれないとする主張だったけど、今回は例え違う世界
で生きる人でも好きな人を手放してはいけないとする主張によっ
て構成された。

言葉は神様から頂き、メロディは悪魔さんからいただいたとする
セリフの妙だったり、アキヒロがこれまで散々嫌っていた犬が
実は愛くるしい生き物だったとする流れがまた面白く出来ていた。

不思議なロードムービー化していた流れだったけど、奇抜な
出会いによってハラちゃんは吸収する事が多いな。
純粋無垢な人の言葉だからこそ、上手く視聴者の心にもフィルター
無しで伝わってくる所が多いし、日本人や世界の人たちが幻滅
しているこの世の中の素晴らしさをハラちゃんの言葉によって
応援歌のような形で伝わってくる事の素晴らしさも感じる事が出
来るものが有る。
ノートを赤いテープで巻き付ける行為は、まるで赤い糸を連想
させてエンディングタイトルの越前さんとハラちゃん漫画を
描いているかのようだった。

それにしても玉田は一度この世の中に生きているのだから、
色々と現世に戻った際に指南役になってくれそうだけど、漫画
の世界で復活すると忘れてしまうという所なのだろうか?

ひろしがわざわざ越前さんノートを引き出しから引っ張り出して
捨てるという行為がちょっと違和感ありすぎるな。

漫画「泣くな、はらちゃん」の世界
はらちゃん …… 長瀬智也
ユキ姉 …… 奥貫薫
マキヒロ …… 賀来賢人
あっくん …… 清水優
笑いおじさん …… 甲本雅裕

現実世界
越前さん …… 麻生久美子 (姉、漫画で現実逃避、"神様")
田中くん …… 丸山隆平 (ふはまる水産)
紺野清美 …… 忽那汐里 (ふはまる水産、"悪魔")
越前ひろし …… 菅田将暉 (弟)
長沼さん …… 稲川実代子 (ふはまる水産・ボス)
警官 …… 小松和重
玉田 …… 光石研 (ふはまる水産・工場長)
越前秀子 …… 白石加代子 (母)
矢口百合子 …… 薬師丸ひろ子 (ふはまる水産。パート長)

しのへけい子、よしのよしこ

お父さん …… 安田顕 (父、売れないロックミュージシャン)
翔太 …… 笹原尚季 (息子)

小貫加恵、廻飛呂男、樋家二三蔵、吉田幸矢、村上寿子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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