泣くな、はらちゃん (2013年1月期・日テレ・土曜21時枠) 脚本 - 岡田惠和 演出 - 菅原伸太郎、狩山俊輔 チーフプロデューサー - 大平太 プロデュース - 河野英裕、小泉守、萩原真紀 http://www.ntv.co.jp/harachan/

第9話 ２人が選んだ結末
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はらちゃんたちはテレビのニュースで人が攻撃し有っている事
や動物が殺処分されている事、そして飢餓で苦しむ人が居る
と食べ物が豊富にもかかわらず分け与えることもないこの世界に
疑問を感じ、ある種の怖さというものを感じていく。やがて
自分たちにもいわれのない暴力を受けることになり、はらちゃん
たちはこの世界に失望していく。

ゲスな男達の登場に、見ている視聴者が思わずこんな世界で
ごめんなさいとはらちゃんたちにひたすら謝りたくなるような
展開だった。

ここに来て急激に主張すべきものが大きくなってきた感じがする
し、人はこういう世界で揉まれているウチに、自然とはらちゃん
たちが感じている様な疑問に対して違和感なく接していって
しまうものなんだろうなと思わせる所に繋がっている。

暴力のある環境は穏和な人でさえも蝕み、新たな暴力を生み出して
しまうということ。
暴力という手段を持って居なかったはらちゃんが、暴力をふるう
ことを覚えてしまうところに、深い悲しみを感じる。

この手の物語が引き合いに出されて、ハッピーエンドの後の世界
こそ大変なもので現実的な世界が待っているという所からも、
客観的立場でドラマを眺めて、妙なリアルさを感じるところに
繋げているところが上手いかも。

ノートを開いていく自らはらちゃんたちを戻すところは、この
世界の嫌な一面をこれ以上見せない為のものかもしれないが、
この世界の人が、見ないようにして封印してしまうというのは、
ヤバい思考だなと思いました。