最高の離婚
(2013年1月期・フジ・木曜22時枠)

脚本:坂元裕二
音楽:瀬川英史
プロデュース:清水一幸、浅野澄美
アソシエイトプロデューサー:若松央樹
演出:宮本理江子、並木道子 他

http://www.fujitv.co.jp/saikouno_rikon/index.html





 

第2話 あなたなんて死ねばいいのに
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光生は突然妻の結夏が離婚届を出して実家に帰ってしまった
事を知り、結夏と仲良くしていた祖母にどう報告して良いのか
分からず、困り果てていた。
そんな中、気になる存在である元彼女の灯里には夫がいた事。
その夫には数々の女性の存在が有る事を知って、光生はその
事実を伝えていこうとするが・・・

光生中心で描かれている事も有って、彼が良い人だとする視点と
先入観がどうしても存在する。しかし徐々に彼自身の中にも数々
の問題が存在しており、周りからの相対的評価をもって人物像を
照らし出していくという辺りが、なかなか興味深く描かれている。

しかしやたらと一人舞台となるシーンが多く、会話劇としては
成立しているが、何処かそれぞれの世界観をぶつけ合うことなく
ただ表面化させているばかりの印象が残るのは、斬新さと同時
に、ドラマなのかドキュメンタリーなのかという感じの不思議な
感覚に戸惑う事も多い。

やたらと理論立てて会話を成立させようとしているが、理論的に
物事を考える人物が、人間としての造形の深さというのは比例し
ないものだという事が描かれ、まるで開き直っているかのような
性格になんとも言えない後味の悪さを感じる。

最後に灯里が語る貴方との間に何一つ良い思い出がないと吐き捨
てる様なセリフは、彼の人生の全てを否定する様でちょっぴり
可哀想だけど、それを受けてどう感じていくのか。
結夏が家事をしなくなったのも、光生が無味乾燥な人物で、
自分が空気にでもなって静かに暮らしたいと考えている以上に
他人のことも空気として見ている一面が有るのだろうね。

結夏の親・親戚がとても人間味に溢れているだけ有って、
彼への物足りなさはより感じるのだろうな。

濱崎光生 …… 瑛太 (30歳自動販売機設置会社の営業マン)
濱崎結夏 …… 尾野真千子 (30歳光生の妻。光生の実家のクリーニン
グ店)
上原灯里 …… 真木よう子 (30歳アロママッサージ店経営)
上原諒 …… 綾野剛 (30歳美大の助手。灯里の夫。博愛主義者)
濱崎亜以子 …… 八千草薫 (80歳光生の祖母。若い時に離婚)
海野菜那 …… 芹那 (光生が通う小牧歯科医院の歯科衛生士)
瀬田智世 …… 市川実和子 (光生の姉。祖母・亜以子、夫・継男)
瀬田継男 …… 松尾諭 (光生の義理の兄)
有村千尋 …… 小野ゆり子 (諒が働く美術大学の学生)
矢萩聡子 …… 宮地雅子 (クリーニング店)

田中聡元、瀧村正道、服部清司、ケチンダコチン

健彦 …… ガッツ石松 (結夏の父、尿道結石)
慶子 …… 大島蓉子 (結夏の母)
健二 …… 小林正寛 (結夏の兄)
村田 …… 波岡一喜 (結夏の元彼)
本人役 …… パンツェッタ・ジローラモ
美佳 …… 大谷英子 (諒の愛人)

椎名泰三、土屋伊、和泉今日子、今野ひろみ、鈴木千秋
鈴木ひろみ、若林秀俊

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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