最高の離婚
(2013年1月期・フジ・木曜22時枠)

脚本:坂元裕二
音楽:瀬川英史
プロデュース:清水一幸、浅野澄美
アソシエイトプロデューサー:若松央樹
演出:宮本理江子、並木道子 他

http://www.fujitv.co.jp/saikouno_rikon/index.html





第5話 出来るもんなら浮気したい!
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諒が未だに離婚届を出していない事を灯里は知ってしまう。
灯里と結夏はカラオケに行き意気投合するも互いの行動が理解
出来ないとして愚痴る。
一方光生は灯里が男性から声を掛けられているのを知り止めよう
とした際に自分で転倒し、頭部と肋骨を折って検査のために入院
するが・・・

最近は視聴者に考える隙を与えないくらいに会話・口撃で激しく
言い合い・主張するというのが流行っているらしい。
斜め読みの形でそれらのセリフを利いているといつの間にか
そのペースに乗せられ、何だか分からないうちに妙に共感する
部分だけをすくい取ってしまう感じがする。

さて今回はなんと言っても灯里がついに感情を爆発させたという
所なのだろう。
灯里の両親の事情がセリフとして現れ、灯里が東京人を装い
気取った生活をしている事を上京した妹に指摘され、あくまで
灯里のしている事は仮面を被ったものであること。

日本人は特にその傾向が強いと思うが、とにかく相手の為に
我慢する人種である。しかし我慢にも限度があり、ドラマ「サキ
でも指摘されているようにスイッチが入ると人は、突発的な
行動に出てしまうという所なのだろう。灯里のスイッチが入る
瞬間とは一体何なのか。たまりに溜まった水風船がついに爆発
してしまった感じで、最後に止めどなく流れ落ちる彼女の心の
悲鳴がなとんも言えないものが有る。

僕は全然自由ではないつまらない人間。こんな人にはなりたく
なかったとする諒自身が抱えている心の問題も含めて、二人が
すれ違っている様子が面白く描かれたと思う。

諒にしても光生にしても変わるべき必要性は心の中にあるようで
その努力をしている影は有る。
ただ互いに時が遅いとされていることと、言葉とは裏腹に気持ち
は本当に遅いのか?とされる流れが同居しているので、今度どう
反映されていくのか。

ソロデビューなんで星野で・・・とか、冒頭から豆腐プリンを
巡って相変わらず地雷を踏んでしまう光生とか、医者は信用
できない理由に山崎豊子の「白い巨塔」を引き合いに出すとか
チョイチョイ面白い言葉を挟んでいて見ていて飽きないね。

諒が明希に言われた言葉は、灯里が光生に語った言葉にも思えて
人格自体を非難しているところがなんとなく惨い。そしてその
言葉に負けないほど惨い事をしている事実もまた存在しているので
なんとも言えない状況だ。

濱崎光生 …… 瑛太 (30歳自動販売機設置会社の営業マン)
濱崎結夏 …… 尾野真千子 (30歳光生の妻。光生の実家のクリーニン
グ店)
上原灯里 …… 真木よう子 (30歳アロママッサージ店経営)
上原諒 …… 綾野剛 (30歳美大の助手。灯里の夫。博愛主義者)
濱崎亜以子 …… 八千草薫 (80歳光生の祖母。若い時に離婚)
海野菜那 …… 芹那 (光生が通う小牧歯科医院の歯科衛生士)
瀬田智世 …… 市川実和子 (光生の姉。祖母・亜以子、夫・継男)
瀬田継男 …… 松尾諭 (光生の義理の兄)
有村千尋 …… 小野ゆり子 (諒が働く美術大学の学生)
矢萩聡子 …… 宮地雅子 (クリーニング店)
光永詩織 …… 大谷英子 (雑貨屋店員)
小牧純次 …… 服部靖司 (歯科医)

田中聡元、瀧村正道、ケチン・ダ・コチン

日野明希 …… 遊井亮子 (諒と逢う)
初島淳之介 …… 窪田正孝 (合コンで知り合う)
樺田 …… 山谷初男 (早朝に散歩している)
実里 …… 平田薫 (妹)

小野明日香、鈴木千秋、平田貴之、恵美秀彦、高橋佑果

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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