空飛ぶ広報室 (2013年4月期・TBS・日曜21時枠) 原作 - 有川浩『空飛ぶ広報室』（幻冬舎刊） 脚本 - 野木亜紀子 プロデューサー - 土井裕泰、磯山晶 演出 - 土井裕泰、山室大輔、福田亮介 音楽 - 河野伸 主題歌 - 安室奈美恵「Contrail」 http://www.tbs.co.jp/soratobu-tbs/

第4話 美女がオッサンになった理由
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リカは働く制服シリーズに於いて空軍の恋愛・結婚事情を取り
上げた事が予想外に好評だったことを受けて、それを空幕広報室
の人たちにも告げる。視聴率1%に対して18万世帯が見ている計算
になり、視聴率からすると100万世帯の人が自衛官の制服シリーズ
を見た事になるのだという。次の企画として女性ならではの
視点で描くためにも柚木に企画に参加してもらい、女性自衛官
について取り上げていこうとするが・・・

何故柚木が男性らしくなってしまったのか、オッサンらしくなっ
てしまったのかが描かれた。

相変わらず自衛官広報的説明部分が多いのも事実。
防衛大出身かどうかで査定の違いとして現れるとか、
税金で大学に通えるということで、その中には情など存在せず
不必要ならばすぐにつまはじきにされるという現実が描かれる。

恋愛部に於いては女性の勘というのが面白いアクセントとして
利用された感じ。リカから見た柚木と槙の関係とは対象的に、
珠輝から見たリカと藤枝の関係も興味深く指摘されていた。

ドラマは自衛隊に於ける女性蔑視を描いた物で、これは報道局
でも全く同じ視線で能力を見て評価を下すのではなく、男性社会
故の女性に対する先入観を皮肉った話でもあった。

ただ見ていると柚木が変に後腐れ無くオッサン化している現状は
悪くは無いと思うのは気のせいか。変に職場に於いて性意識を
働かせると邪魔な感じがする。女性らしさを無理にねじ曲げる
必要は無いとは思うけど、扱いとしては同性の方がやりやすいのも
確か。
凄いのは男女の差別は、軍隊(自衛隊)に於ける階級を無視した
行動に出ること。確かに部下の制御が出来ない上官は失格だと
思うけど、上官には絶対服従の規律が存在する中で、それを無視
する部下こそ懲戒免職じゃないのかという感じさえするものが
有った。

男と戦うのではなく自分自身と戦う事の必要性を唱えるところ
や、訓練は勝ち負けではなく昨日のまでの自分を越えるものだ
としてその非を他人に向けるのではないというところが日本人
らしい価値観が働いているなという感じがする。