TAKE FIVE 〜俺たちは愛を盗めるか〜 (2013年4月期・TBS・金曜22時枠) 原案：脚本 - 櫻井武晴 演出：岡本伸吾、渡瀬暁彦、川嶋龍太郎 脚本：藤井清美、丑尾健太郎 プロデューサー：伊與田英徳 主題歌 - 2PM「GIVE ME LOVE」 挿入歌 - JUJU「TAKE FIVE」 http://www.tbs.co.jp/TAKE-FIVE/

第10話 愛する人の命を救え裏切者は誰
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岩月の裏切りによって正義はルクレツィアの肖像を窃盗した
犯罪者の小堀杏子を警察から逃走させたとして逮捕されてしま
う。それと同時に、20年前に端を発した一連のルクレツィアの
肖像事件に違和感を覚えていた瑠衣が、突然みんなの目の前
から消えてしまう。相棒の矢野は、テイクファイブが復讐の
為に誘拐したのだとして、彼らの居るジャズバーに捜索にいく。
瑠衣が居なくなったことを受けて晴登は目の色を変えて、
あらゆる場所を探すが見つからず、正義ならば何か知っている
として、正義を警察署から盗もうと告げる。

ドラマのコラムニストたちが、このドラマに対してキャストは
良いが思った程盛り上がらないドラマだと称していたけど、
それが妥当な評価だったのかなという感じもする。
ちょっぴり展開が漫画チックになりすぎた感じで、歯の浮くよ
うな愛を主張し過ぎたのが正直鼻につく展開で、テイクファイブ
と言う割に、2人の人物しか目立たない所は少々バランスに
欠いたところがあるのかも。

コンセプトとしては悪くは無いし、普通は盗めないとするもの
(人の心なり、人間自体)を盗んでしまおう的奇抜なアイディアは
如何にも日本のドラマっぽさは有って興味深いのだけど、
最終話直前にも刑務所から小堀杏子を盗み、更にもう一度正義を
盗み出すという繰り返しの流れが存在していたのでちょっぴり
インパクトに欠けた感じがする。

前日放送のトカゲでも警察内部のスパイの存在が描かれた後、
またしても警察内部かよと思わず、企画の段階でもう少し
違うドラマ内容をぶつけられなかったのかという気がするし、
唐沢寿明さんにアクションをさせるんじゃないって感じで、
もの凄く体が重そうな感じがして、逃走シーンはちょっぴり
滑稽だった。

20年前の事件の真相と共にその証拠がルクレツィアの肖像の
額縁に残っているというのは面白く出来たことだけど、ここまで
遠回りに話が展開しなくても真相は解明出来た感じがするし、
全ての真相を知る小堀杏子が、当時の真相を語らず、どうして
も正義が推論で語っているのではないかとする部分も多かった
ので違和感のある真相究明の仕方だった。

ただ一話と同じようにして、瑠衣を助けるシチュエーション
なり、瑠衣の価値観を揺るがしたという意味では面白く出来て
いたし、トカゲと同様に殺害したと長年思い続けてきた恨みの
矛先が実際には間違っていたとする辺りは面白い部分だった。
ただ誰もが想像出来た部分なので、インパクトとしてはやはり
まるで感じなかったのは残念。
瑠衣を巡って、晴登と正義の三角関係が微妙な立ち位置に有った
ところもちょっぴり残念な所だけど、まぁその辺は仕方がない
のかな。
岩月の使い方は面白かったし、バーテンダーやジャズバーで歌う
小百合の存在などの証し方などはちょっぴりスパイス的な味わい
がして良かったのかなと思う。