Woman
(2013年7月期・日テレ・水曜22時枠)

脚本 - 坂元裕二
演出 - 水田伸生、相沢淳
チーフプロデューサー - 大平太
プロデューサー - 次屋尚、千葉行利、大塚英治
統括 - 神蔵克
主題歌 - androp 「Voice」

http://www.ntv.co.jp/woman2013/




 

第4話 ぼく、おとうさんに会いたいよ
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もうすぐ夏休み。
小春は帰宅の際に、子供たちに自由研究の事を尋ねると、
望海は地底人を探すと言い出す。そんな中、陸は壁に貼られた
ポスターに一人目を通していた。
そんな折り陸は園児の友達とケンカした事が判明。
その原因が陸が言葉を発しないことにあったことを聞く。
言葉の後れがあるのではないか?としてテスト検査を受けて
みるべき事を説かれるが・・・

また次々と色んな難題をふっかけてくるドラマだね。

子役の使い方、子役周りのエピソード構成にかなりあざとさを
感じるものが有って相当萎えるものがあるけど、犬の流れから
父親を求める羨望感へと繋げていくけど、展開の背景には現代に
於ける格差社会の構図と共に消費社会を皮肉ってのことでなん
とも切ない。
言葉を発しなかったのは単純に犬の事を心配していたことが
要因で、快活な姉に比べると、弟の方は感情を中にため込む
ところがあるのかな。

信さんのエピソードに関しては、なんとなく想像出来る流れ
ではあったけど、いざ栞からその真相を聞かされるとやはり
衝撃的なものが有った。

この段階で栞の告白が有ったということは、今後はまた更に
厳しい葛藤が有りそうで、精神的にも追い詰められていき
そうだ。

栞の支離滅裂な感じが思春期の精神の不安定さ加減を上手く
現わしている。期待を掛けられる事へのプレッシャーなん
かも感じるところなのだろうけど、結局選んだのは自分自身
だから文句は言えない。
栞はもっと自分自身というものを持って居る役柄かと思って
いたのだけど、このドロドロ感はイジメの対象に有っていた
とする背景が有る様で、その陰鬱感も幼少期からの母親の
愛情の中に、歪な感じが存在していた為ではないかと思わせる
ものも有るな。

震える手というのも今回共通のキーワードとして浮上した。
紗千の顔が何処か無機質に感じると共に震える手をする澤村
医師や栞なんかも何処か表情が無表情だ。
笑っていたとしてもそこには作り笑顔にしか見えない所も有っ
て、心の闇が潜んでいる感じがドラマ全体を陰鬱なものに
している。そんな中なかでも小春の笑顔の奮闘期と健太郎の
屈託の無さというのは救われる思いがするところだ。

小春の白血病の骨髄ドナーは栞に合致していくのだろうけど、
それを容易に受け入れるのか気持ちの問題なのか、子供のために
実利を選んで行くのか、その選択筋も酷な感じだね。

青柳 小春 …… 満島ひかり (27歳、シングルマザー、二児の母)
青柳 望海 …… 鈴木梨央 (6歳、娘)
青柳 陸 …… 橋來 (3歳、息子)
青柳 信 …… 小栗旬 (31歳・没)

植杉 紗千 …… 田中裕子 (56歳、小春の母)
植杉 健太郎 …… 小林薫 (58歳、紗千の再婚相手)
植杉 栞 …… 二階堂ふみ (19歳、紗千と健太郎の娘、美術)
蒲田由季 …… 臼田あさ美 (26歳、小春の友達)

砂川藍子 …… 谷村美月 (25歳、研修医)
砂川良祐 …… 三浦貴大 (26歳、藍子の夫)
澤村友吾 …… 高橋一生 (35歳、医者)

吉田エマ、奥田由美、吉居亜希子、濱田マリ、玄覺悠子
大西礼芳、菊池和澄、小柳友貴美、兒玉宣勝、佐藤達也
高城ツヨシ、神原哲、松島愛華

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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