よろず占い処 陰陽屋へようこそ
(2013年10月期・フジ・火曜22時枠)

原作 - 天野頌子「よろず占い処 陰陽屋シリーズ」
脚本 - 黒岩勉
音楽 - 井筒昭雄
演出 - 土方政人、植田泰史
プロデュース - 豊福陽子、稲田秀樹、小林宙

http://www.ktv.jp/onmyoya/index.html




 

第1話 元ホスト占い師、含み笑いで謎を解く!?
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東京都北区王子の下町風情ただよう商店街で起きる物語。
瞬太はいつも授業中寝ている為にこのままでは進級できないと
して、担任の教師・只野路子に呼び出される沢崎瞬太と母・
みどり。瞬太はこの機会に学校を辞めると言い始める中、
帰り道に元レストランの跡地に陰陽屋と呼ばれる店が出来て
いるのを知って、占い好きのみどりは中に入る。
経営しているのは、元NO1ホスト・安倍祥明で、彼は陰陽五行
思想と呼ばれる占術を駆使して吉凶を見て予防するのだという。
みどりは最近我が家は不幸続きだとして、見てもらうことになる
が・・・

名前からして相当期待感が薄かったけど、意外と面白かった。
「病は気から・・・」、「当たるも八卦当たらぬも八卦」だとする
様に、占星術はイカサマのようでイカサマでなく、主人公も
語るとおり、易学は統計分析によって真実に迫るれっきとした学問
であり、非科学的だとする主張に対して、上手いことインチキ
だとするものたちの心を溶かしていく感じのドラマだった。

この手の人たちはコールドリーディングによって、如何にも自分
はすべてを分かっているかのようにして振る舞い、不安感をあお
っては金を儲けるというきな臭さしかないのだけど、それを完全に
は否定せず、要は自分のしていることを見てくれとばかりに、上手い
こと問題の解決に導いていくというところがほどよいあんばいで描かれ
ている。飾りっ気のない主人公の姿と、その正体を暴こうとしている
商店街や沢崎瞬太との対立の構図というのがまたとても面白く出来て
いる。

接客業をしていたというだけ有って、人とのコミュニケーション
能力に長けているという設定が上手いこと機能しており、
一瞬にして目の前の顧客の情報を読み取る洞察力と判断力が
優れている。

すべての客は馬鹿ではないということで、この手の職業に胡散臭さを
感じているものたちに対して、どのように説得力をもって接していく
のかが今後共にこのドラマのメインとなっていくところなのだろう。
値段は有って無いようなものなので、ボッタクリかどうかは、まさに
その人となりがどれだけそこに価値を見出していけるのかという
ところにかかっているものなのかもしれない。

安倍祥明 …… 錦戸亮 (30歳、陰陽屋・主)
只野路子 …… 倉科カナ (25歳、瞬太の担任、源次郎の孫)
沢崎瞬太 …… 知念侑李 (15歳、高校1年、陰陽屋・バイト)
鮎川珠希 …… 柏木由紀 (22歳、王子稲荷神社の巫女)
内藤源次郎 …… 杉良太郎 (69歳、居酒屋「狐火」の店主)
槙原秀行 …… 駿河太郎 (30歳、謎の男)
高坂則男 …… 宮川一朗太 (45歳、「ノリ理容室」の店主)
金井江美子 …… 濱田マリ (47歳、中華料理店「上海亭」)
駒形千鶴 …… ふせえり (50歳、「明神湯」の女将)
沢崎吾郎 …… 見栄晴 (43歳、瞬太の父・失業中)
沢崎みどり …… 南野陽子 (42歳、瞬太の母)

岡島択人 …… 山形匠 (16歳、瞬太のクラスメイト・スポーツ)
坂史尋 …… 西山潤 (16歳、学級委員長)

里見香名子 …… 春木みさよ (妻)
里見健介 …… 戸次重幸 (夫)
里見由実香 …… 鈴木梨央 (9歳、客)

上岡紘子、石黒久也、日野出清、森澤早苗

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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