相棒 season 13
(2014年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)
監督・和泉聖治(1)
プロデュース・
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/
http://www.tv-asahi.co.jp/aibou_13/





第1話 ファントム・アサシン
--------------------------------------------------------
ヤロポロクのことを監視する2人組。
彼の元には直ちに帰国せよとのメールが届くと、彼は金をまと
めてホテルの裏口からバイクに乗って逃げる。向かった先は
アメリカ大使館だった。

翌日新宿の歩道橋から出勤途中の小倉謙二(40歳)が何者かに
突き落とされて亡くなる。足を滑らせた際に頭をぶつけたこと
による脳挫傷が死因だった。

一方慶明大学の駐車場で日下栄介(47歳)が首を絞められて
殺害される。伊丹たちは鑑識で現場を調べていた米沢の元に
合流。被害者は慶明大准教授の男性だという。凶器はロープ
で車に乗り込む直前に首を絞められたことによる窒息死だろ
うと言われる。

右京の前に情報屋の吉田一郎が現れると、晩飯を俺にご馳走
する気は有るかと問う。
その頃悦子はトオルを食事に誘う中、トオルの父・峯秋も招待
していた。トオルは勝手に悦子が段取りをつけたことに憤る
中、結婚する前にはきっちり紹介して欲しいというものだった。
峯秋はやってくると仕事はどうかと問われ、横に女性を連れて
来ているのを見てプライベートは充実しているようだと語る。
そんな中、右京からの電話で夕食を食べに来ないかと誘われ
抜け出す良い口実だと考えて、悦子を峯秋の前に置いて出て行
ってしまう。

花の里にいくと、右京と一郎の姿が合った。
一郎は新宿で起きた小倉謙二が歩道橋から転落した件で、
あの近くのゴミ箱からあるものを見つけたとして二人に見せる。
元々は切り裂かれていたものだが集めてくっつけたというもの。
そこには小倉謙二の履歴書と共に一週間の行動パターンが
記載されていた。しかもそれが書かれているのはシークレット
ペーパーというコピーが出来ない紙に書かれていたものだった。

米沢にその紙を調べてもらう。
複写できない紙だが、普通の会社員の情報を何故そんな紙に
書かれていたのか。
そんな中トオルの元には峯秋から電話が鳴り、誰と所帯を
持とうが構わない、好きにしなさい。元々無関係だと悦子
には言ったと言われる。

調べる為に歩道橋にいくと近くに防犯カメラが設置してある。
映像分析課で調べてもらうと、確かに9月5日の午前8時2分に
亡くなった小倉が通る映像が映っていたが、肝心の階段から
どのようにして落ちたのかまでは死角で記録されていなかった。
しかしそんな中、少し映像を巻き戻してみると、殺害された
日下栄介の姿が映っていることに気がつく。
--------------------------------------------------------

新宿の歩道橋で男が足を滑らせて亡くなる。一見すると事件性
はないのではないかとされる中で、右京と精通する情報屋の
一人が近くのゴミ箱から複写が不可能な用紙で書かれた被害者の
身上書を見つけて届けたことから事件性のあるものとして捜査
を開始する。
一方別の場所では明らかに他殺だと思われる事件が発生する。
大学構内の駐車場で発見された大学准教授だったが、右京たちは
新宿の歩道橋に設置してある防犯カメラ映像に彼の姿が写し
だされたことから偶然とは思えないとして着眼点を持って捜査
を始める。

いよいよ始まりました相棒のシーズン13。
初回は2時間SPだけど2時間枠には留まらず、複数の番組を録画
しているものとしては、初回スペシャルの迷惑さと言ったら
この上ないものがある。しかも初回のドラマの導入部に
して、上々のスタートとはとても思えないようなストーリーの退屈さ。

相棒のスペシャル版では、タイムリーな法整備に対して言及したり
日本の警察の問題点なりを指摘する内容が多いけれど、昔から
常々言われていている"スパイ天国日本"の実体に対して無関心な
国民性に言及すると同時に、ようやく重い腰を上げて取り上げられよう
としている「国家安全保障会議・日本版NSCの創設」の問題を引き合い
に出された。

日本には意外と情報機関自体は多いこと。
警察庁から出向している内閣情報調査室の社美彌子の存在を始め、
警察庁警備局外事情報部、公安調査庁、防衛省情報本部、
そして外務省の情報収拾活動の現実があることを知らせ、それを
統括するものとして、NSCの創設の必要性を唱えたものだった。

日本の技術が次々と流出していることに対して、貿易立国の日本が
近隣諸国に無節操なまでに情報が流れ国益が脅かされていること
に対して、20年くらい前から既にそのことに言及されていたけど、
まるで法整備もなく、処罰することが出来なかった。
国家に対して不信感を持つ市民の中には、国賊だという感覚もなく
自分たちの利益の為に動いているものたちが方々にいるという
ところがまた平和ボケしている日本人を表しているのかも知れない。

そんな彼らに対して法ではさばけないことへの憤りと同時に、自らが
法となって大義と正義を信じて行動を起こす人物による犯行である
ことが示されていくけど、本当にそれが問題の全てなのかという
ところにシーズン13の中では言及されていく流れが有りそうだ。

ロシアの工作員が絡んでいたり、その工作員と精通しているのでは
ないかとするシーズン13の目玉となるべき人物・社美彌子を通して、
シーズンに於けるテーマは徐々に浮かび上がってくるものが
有るのだろう。

唯一相棒の設定を活かしたのかなと思うのは、シーズン2の第13話
「神隠し」に出演した吉田一郎を再登場させたこと。忘れた頃に
登場させるという辺りは良い感じ。

どうしても事件が外国絡みということも有るので、目の前で起きて
いる連鎖的犯行の妙味を感じられない作りが残念だった。

正常版に戻る来週からが勝負だね。



杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)

社美彌子 …… 仲間由紀恵 (内閣情報調査室)
天野是清 …… 羽場裕一 (室長)
日下栄介 …… 浅野雅博 (47歳、慶明大学・理学部准教授)
若島博文 …… 鎌倉太朗 (36歳、帝都新聞)
小倉健二 …… 松崎謙二 (40歳、)
下山秀和 …… 五代高之 (46歳、民自党・参議院議員)
伊勢光 …… 和田聰宏 (32歳、日本半導体技研)
若島博文 …… 五代高之 (36歳、帝都新聞)
佐々木宏 …… 大石継太 (52歳、東京都庁・経営部振興課課長)
横田小百合 …… 志保 (慶明大学・大学生)
吉田一郎 …… 松尾貴史 (情報屋)
ヤロポロク・アレンスキー …… ユーリー・B・ブラーフ


河田裕史、坂口進也、横堀悦夫、旗本由紀子、三谷侑未
鮎河圭吾、長谷川茂、堀畑俊介、宮下恵人、新虎幸明
駒走秀樹、岡野友紀、山下智亮、加藤裕、山中良弘
小暮邦明、幸将司、高柳和香、木俣聖貴子、八巻博史
アンジュ、須貝政昇、松田洋平、豊田茂



inserted by FC2 system