警視庁捜査一課9係 (2014年7月期・テレ朝・水曜21時枠) 脚本・瀧川晃代 監督・杉村六郎 http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/ 第4話 殺人家計簿 -------------------------------------------------------- 目黒区のアパートの自室で宮本加代(38歳)が殺害され発見され る。38歳にしてはもの凄く若く見えるとして9係のメンバーも 驚く。川吉不動産勤務・昭和51年生まれで確かに38歳。 一年前からマンションには住んでいるとし、財布は盗まれた 形跡がないことから金目的ではないだろう事を知る。 近所の人から話を聞くと、尋ねてくる人を見た事が無いと いう。志保は質素な部屋の割に来ている服が豪華だという。 志保によるとベルディンのワンピースは一着数万円はするとの事。 しかしそれ以外の服がノーブランドのものであり違和感を覚 える。 またテーブルの上には食べかけの食事が並んでいたことから 朝食時に襲われたものなのかと疑う。 テーブルの上に置かれた食事は肉じゃがだったが、加納によると タマネギが入っていないとして違和感を覚える。直樹はたまたま 食材が切れていたり、肉じゃがなので肉とジャガイモが入って いれば良いのではないかと告げる。 そんな中クローゼットには寝袋や現金10万円が有り、更には 原田幸(24歳)と書かれた免許証が有った。2枚の免許証が意味 することは一体何なのか。 真澄は検視した結果、後頭部を強打されたことによる脳挫傷 が死因であり、胸部に圧迫痕があるという。突き飛ばされた のではないかというもの。死亡推定時刻は硬直具合から、 21時から22時頃であり、年齢は20代半ばだろうという。 加納は胃の内容物を尋ねるとやっぱりタマネギが入っていない 事を知る。 宮本加代の自宅にいくと女性が出てくるが自分ではないと 否定する。私はそもそも免許証を持っていないという。 原田幸の住所に向かうと、原田モータースが建っていたが 既に廃業していた。近所に住む早川静子から話を聞くと、 一年前に父親・浩二と共に幸は夜逃げした事を聞く。 腕の良い整備士だったが、5年前に従業員の借金の連帯保証人 になり娘は専門学校を辞めて働いていたという。しかしそれ でも借金が増え続けた為にキャバクラで働くようになった とのこと。原田が宮本に成り済まして生活していたものなのか。 宮本は一年前に公園でバッグを忘れた事が有り、三日後に戻って きたことがあるという。その時プライバシーを侵害されたもの なのか。 一方雑誌では綾部遙という原田とソックリの女性が掲載され ている事を知る。母親は帝急百貨店の重役と結婚し、娘の遙は 百貨店の受付嬢をしていた。殺されたのは双子の妹の方なの ではないかと考えるが・・・ -------------------------------------------------------- アパートの一室で殺害された女性・宮本加代(38歳)。 免許証の写真と違ってあまりに若い遺体故に不自然さを感じる。 現場に残された数々の矛盾と原田幸(24歳)と書かれた免許証も 見つかったことから、本当の彼女は原田の方ではないかとされる。 調べていくウチに、なんと原田には幼い頃両親の離婚で別れた 双子の妹の綾部遥がいることが分かる。 加納は料理ネタ、志保はファッションネタからの視点で、現場での 人物像に対する矛盾点を解いていく。 二人の生き別れた双子の人生はまさに天と地の差ほどのものが有り、 一つの選択が人生に大きく左右してしまったことを描いたものだった。 どちらの人生が幸せだったのか。 不幸であれなんであれ、自分が歩んできた過去を清算して 未来に向けて新たな人物像を築いていくことは不可能だとばかりに 別の人生を味わう機会を通してそれを実感していくというもの。 ドラマとしては正直、他人の人生を複数渡り歩いことでの分かりづらさ も存在した感じがして少々取り留めが無くなった感じもするけど、 双子をより分ける要素というのが、DNAではなくアレルギー体質だった という辺りは興味深いものが有ったのかな。 行動の矛盾点を調べていくウチに、人生のレールを改めて引き戻す 役割りを果たしたこと。寄り道することへの必要性を感じたり、 全くぶれずに活動していた父親の姿を見て改めて姿勢を正していく というものが有るけど、やっぱりお金は有った方が良いと実感させら れる。 少々、殺した女性の行動が突飛すぎるのが今回のシナリオのウィークポ イントだったかも。 加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (9係・警部) 浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (9係・巡査) 小宮山志保 …… 羽田美智子 (9係・巡査部長) 青柳靖 …… 吹越満 (9係・警部補) 矢沢英明 …… 田口浩正 (9係・巡査部長) 村瀬健吾 …… 津田寛治 (9係・警部補) 早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医) 石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女) 鑑識 …… 新貝文規 原田幸 …… 黒川智花 (24歳、宮本の身分を使っていた) 綾部遥 …… 黒川智花 (双子の妹・帝急百貨店) 原田浩二 …… 樋渡真司 (父、元原田モータース) 宮本加代 …… 尾上紫 (キャバ嬢、YELLOW KING) 早川静子 …… 小柳友貴美 (原田モータースの近隣住民) 近藤悠馬 …… 遠藤雄弥 (ストーカー?) みか、加藤さと、藤井祥子、塩谷恵子、井上佳子、内野智 庄子愛華、水野智則、庄子美咲、筒井奏、大石稜久 深澤優