警視庁捜査一課9係 10
(2015年4月期・テレ朝・水曜21時枠)

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari_10/




第7話 殺人シナリオ

監督/細川宏信 脚本/岡崎由紀子

--------------------------------------------------------
星空公園のベンチで男が座ったまま亡くなっていた。中大泉交番
の巡査はすぐに警察に事件の知らせを伝える。

被害者は田北良平(28歳)。死亡は硬直からして午後23時頃だと
いう。遺体は映画の台本「海を渡る侍」を持っていた。この
近くに有る丸映撮影所で撮影されていて、被害者の田北は助監督を
していたという。加賀山譲が主人公を演じることになっていて、
矢沢によると早苗も期待しているのだという。

加納は遺体のズボンの裾から陶器の欠片が落ちてきたことを
知る。しかし何かで殴った様な外傷がなかった。
村瀬は被害者のカバンの中に携帯があり分析してもらったこと
を告げる。するとブラウザーには警視庁の問い合わせ案内の
ページが閲覧されていて、警察に相談しようとしていたのかも
知れないという。

真澄は検視した結果、死因は側頭部打撲による外傷性硬膜外血腫
だという。時間をかけて脳内で出血し脳が圧迫を起こしたもの
だという。つまり頭を打った場所は公園ではないこと。肩と腰には
打撲痕があるという。事件と事故の両方の可能性が有った。

映画は岩崎竜監督のもので、独眼竜正宗の家臣・友倉常長という
武将の物語だった。その役を加賀山が演じようとしていたこと。
時代劇物は初挑戦で話題になっているという。

防犯カメラ映像を調べると田北は午後22時29分に撮影所を出て行く
映像が厚保って居た。山県から田北の姉・明星が来ているという。
直樹たちは再び公園に行き陶器の欠片について調べるという。
矢沢と青柳はプロデューサーの石田正芳に逢う。
来週から海外ロケだったという石田。メキシコ、イタリア、スペイン
へと回る予定だという。伊達役には粟野康一が演じることになって
いるとのこと。撮影は順調だとする中、田北の携帯には警察に連絡
しようとしていた後がある事を告げると、理由は分からないと語る。

志保たちは上京してきた田北の姉・明星と田北の部屋であう。
弟は映画好きでいつか映画監督になると言っていたこと。二週間前に
良平の名前が載っている映画コンクールの一時通過者の雑誌を
見た際に電話して話をしたという。
--------------------------------------------------------

公園のベンチで眠るようにして亡くなっていた田北良平の遺体。
手には映画の台本を持っていたことから、映画関係者であること
が分かる。外傷性硬膜外血腫と呼ばれるもので、時間をかけて
少しずつ血が流れて脳を圧迫していたことが分かる。事件なのか
事故なのか。当日の田北の行動を調べると共に彼が手にしていた
スマホから警視庁の問い合わせ案内のページを調べていたことを
知り何か事件が関係しているのではないかとして捜査を開始する。

撮影所で起きた事件とか、俳優やスタッフが関係してくる刑事
ドラマって、やはり一度は撮りたくなるものが有るのだろうか。
似たようなシチュエーションでのシナリオが必ず定期的に出てくる
ような印象が有る。

決してつまらないものでもなく、寧ろ面白くドラマを見ていられた
ものだけど、やはり既視感みたいなものは存在する。

それぞれに存在しているちょっとした疑問点を解き明かしていく
こと。撮影中に起きた内々の事件に対して、口をつぐむ関係者に
対してどういう事情が有ったのかどうかを調べていく。

プロの監督がアドリブ的発想から起こしたことから新たなシーンの
撮影から、裏で起きている事件の流れが発覚。
色々と俳優やスタッフたちの裏側・裏の顔を見た感じのするエピソ
ード構成で、ちょっとした違和感の有る流れに関して、全ての流れ
にミスリードの流れが施してあるところなど、丁寧な作りでは有る。

一番心の支え合いになっていたものたちのちょっとした意識の違い
が結果的に命を落としてしまうことになったけど、こういうのって
事件として見るのか事故として扱うのかどうなるんだろうね。
正直事件としてみるには難しい案件のように思うが、芋づる式に
金に強欲なものたちの罪は掘り起こされた形だった。

何処かで仕事や人生の転換点は有るのだろうけど、最悪の時と
最高の時を同時に味わうような状況で切ないものが有ったな。
特に福島と山形という田舎から出てきた二人があの公園の高台
から何度も顔を合わせて映画とか将来について考えていたであろう
ことを想像すると涙が出てきそうなものが有る。

今回は食べ物ネタではなく磁器が拘り有るネタとして取り上げられ
たね。

そういえば久しぶりに早苗さん登場。


加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (9係・警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (9係・巡査)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (9係・巡査部長)
青柳靖 …… 吹越満 (9係・警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (9係・巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (9係・警部補)

早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医)
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
矢沢早苗 …… 畑野ひろ子 (漫画家・長男福太郎)
垣内妙子 …… 遠藤久美子 (クラブ歌手)
神田川宗次朗 …… 里見浩太朗 (警視総監)

田北良平 …… 橋爪遼 (時代劇映画『海を渡る侍』の助監督)
加賀山譲 …… 賀集利樹 (人気俳優)
相馬美音子 …… 大谷英子 (大部屋女優、剣友会)
粟野康一 …… 甲斐将馬 (大物俳優)
園田典夫 …… 松井明 (セカンドの助監督)
田北明里 …… 建みさと (姉)
辻辰之助 …… 赤松真人 (美術)
岩崎章 …… 剛州 (監督)
石田正芳 …… 小豆畑雅一 (プロデューサー)
黒沢光司郎 …… 笠兼三 (剣友会)

甲斐将馬、松本海希、大内康雄



inserted by FC2 system