警視庁捜査一課9係 11
(2016年4月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本/深沢正樹、岡崎由紀子、真部千晶、瀧川晃代
徳永富彦、ハセベバクシンオー
監督/杉村六郎、新村良二、長谷川康、吉田啓一郎
ゼネラルプロデューサー/松本基弘
プロデューサー/峰島あゆみ、金丸哲也、中尾亜由子
音楽/よしかわ きよし
主題歌 V6「Timeless」

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari_10/





第2話 殺人整体

監督/杉村六郎 脚本/瀧川晃代
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荒木田整体サロン、副院長の荒木田裕之は患者の岡部理沙の
肩を揉むと左肩だけでバッグを持っているでしょと語り、
そのクセを直すべきことを語る。

直樹と倫子は結婚することになり同棲をしていた。
倫子は凝った朝食を作る。日本人が長生き出来るのは一汁三菜
だからだと語る。旦那には健康で働いてもらわないといけない
からと語る。
そんな直樹に事件の知らせの電話が鳴る。
倫子はそういうこともあると思い、弁当を既に用意していた。

現場に到着すると、被害者は荒木田裕之(33歳)、サロンの副院長
だという。後頭部を殴られ、現場に落ちていた整体の道具の
ハンマーに血が付いていたので凶器だとされた。奥さんの律子
がこのサロンの院長をしているとのこと。裕之は"ゴッドハンド
整体師"と呼ばれているという。第一発見者は佐藤刑事で、
朝9時前に昨夜のことでここを尋ねたのだという。この岡部理沙
が被害届を出したのだとし、セクハラだと訴えて来たのだという。
サイフの中身は手つかずなので強盗目的ではないだろうとのこと。
人気店で三ヶ月先まで予約で埋まっていたが、昨夜は6時半
以降の予約は入れていないという。通常の閉店は9時だった。
セクハラ被害を訴えていた岡部が思わず殺したのか。
警察に被害届が出されているという。
患者用のカルテが置かれていて、ここでは波の音などヒーリング、
アロマにラベンダー、デトックスはお茶だという。加納は
サロンで飼われていたカクレクマノミのことを見て居た。
直樹は係長も飼っていますよねと語ると、ボクは淡水魚だという。
加納は水槽にポンプが二つ付いている理由が分からなかった。
サイフに熱帯魚の店のレシートが入っていた。
妻の荒木田律子が事件の知らせを聞いてやってくる。
夫は何処なのかと尋ねると司法解剖に出したことを語る。
「私が目を離したばかりに・・」と意味深な言葉を語る。

真澄は遺体を調べると、死因は後頭部を鈍器で複数回殴られたこと
による脳挫傷だという。死亡推定時刻は7時から9時。凶器は施術用
ハンマーと傷口の形状は一致しているという。
セクハラ整体師はたまにいるが、仕事柄それを利用する痴漢と仕事
の境界線が曖昧なので難しい事を語る。

直樹は愛妻弁当を食べる中、みんなが署に戻ってくる。
荒木田夫婦は10年前に結婚していること。旧姓は小山で奥さんの
姓を名乗っていること。ゴッドハンドは夫なのに副院長なのか。
直樹は奥さんが語っていた「私が目を離したばかりに・・」
という言葉の意味が気になっていた。あれってどういう意味
なのか。被害者ははセクハラの常習犯で奥さんが監視していた
ということなのか。それなら岡部以外にも被害者がいるかも
知れないとして調べる様告げる。
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整体師の副院長が頭部を殴打されて殺害される。
セクハラ被害を訴えていた女性がいたこと。更に過去に遡って
被害者を調べると10年前に彼は春日野女子校の教師だったこと
が有り、そこでも高校一年生の音川美波のことを江ノ島に連れ
回したことで仕事を首になっていたことが分かる。
カルテを見ると、彼女がこの病院を訪れていたこと。
そして事件当時、整体サロン内では音川美波の好みのヒーリング
三点セットが美波仕様になっていたことが判明する。
美波は高校時代、有望な陸上選手だった事が分かるが、今では
引っ越しして以降ずっと引きこもっていることが分かる。

なかなか面白く出来ていた話でしたね。
このドラマは海外ドラマ同様に最後の最後まで容疑者が入れ替わり
立ち替わり何処が着地点なのか分からず気が抜けない所がある。

笑えるのはいつも通り抜け目ない捜査をする青柳たちの流れかな。
初回でも同様の展開だったけど着眼点が無駄に鋭い。現場では
トンチンカンなことを言っているし、一番ヒーリングとか無縁の
立場にいると思っていた青柳が、いざカルテの内容を見比べ
た際にはそんなヒーリングのことに目を向けて誰もが気がつかない
ところに気がついている。

ドラマでは人間関係に於ける不思議な依存の連鎖がある。
一人の人物が基点となって、ドミノ崩しのように一人が崩れていく
ことによって人間関係の崩壊が始まっていく。

事件の始発点である10年前のウソは、結果的に誰の為にもならなか
ったということで、整体師が歪んだ骨を直すが如く、人生の軌道
の修正を図ると同時に悲しいことに誤解されてしまうことへの
皮肉さ加減も伝わってくる。

自分自身に自信を持てる人はなかなか居ないとは思うけど、
もう少しそれぞれが自信を持てる様に努力すべきところが有ったの
だろうね。


加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (9係・警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (9係・巡査部長)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (9係・巡査部長)
青柳靖 …… 吹越満 (9係・警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (9係・巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (9係・警部補)

早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医)
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)

荒木田律子 …… 白石美帆 (荒木田整体サロン、院長)
荒木田裕之 …… 川岡大次郎 (33際、荒木田整体サロン、副院長)
岡部理沙 …… 川村ゆきえ (28際、タヌマ不動産)
音川美波 …… 渋谷飛鳥 (26才、元春日野女子校陸上部)
音川美恵子 …… 田村友里 (美波の母)
隣人の女性 …… 小柳友貴美
佐藤刑事

鈴木一功、平子悟、八巻博史、田中瑛祐



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