デカワンコスペシャル (2012年1月7日・日テレ) 演出：中島悟 原作：森本梢子「デカワンコ」(集英社「YOU」連載中)  脚本：伴一彦 音楽：小西康陽

犬鼻刑事がパリを駆け抜ける！江戸を舞台に捕物帳！？黄門様、
助さん格さん、おまけにルパン三世！？セーヌ川も隅田川も恋の
匂いがします！ドキドキッ
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休暇中の一子はパリに一人旅。パリは恋する街だという事で
町中でそんな出会いに期待するも、インターポールに協力と
言う名目で、キリ、ヤナ、コマ、デュークもフランスの街に
来ていて再会する。
パリで出会った女性・レティシアと意気投合した一子は、
彼女の案内で市内観光しているが、彼女は付き合って
いる相手が日本人であるという事もあり、距離と親の反対で
別れなければいけないかも知れないことを嘆いていることを
知る。そんな折り日本で殺人事件が起きたとして、一子達は
日本に戻るが・・・

相変わらずセンスの良さで、2時間楽しめるドラマだった。

最早刑事ドラマから外れて別のドラマとして成立していきそ
うな勢いで、デカワンコのキャラクターを使ったトリップの
設定が完成されている。

正月スペシャルらしく、観光目的ドラマの意味合いも強い
のだろうし、フランスと日本の今と昔を描き出しているとい
う意味では、海外に売り込む為の設定にも見えなくもない。
昨年視聴率争いに於いて一位を競い合ったTBSの「JIN」の
パロディ的要素も含まれると共に、「水戸黄門」に対する
リスペクトも忘れず、またこのドラマが犬の物語であることを
象徴するかのような脚本としての骨子がとても上手くアレンジ
されている。

謎多きシゲさんの私生活に迫る着眼点や、それぞれに持つ性格
や立場を、過去に於いて上手く性格づけていたりして、
過去の配役と今の配役を見比べてみる楽しみも有った。
ガラさんの使い方とか上手かったな。

伊東四朗さんがホームズエージェンシーを経営しているという
設定も、上手く伴さん脚本のドラマ「喰いタン」に結んでいる。