清和東高校2年生、小倉こまちは平安文学を愛する女の子。
彼女は学校で唯一の茶道部員ゆえに、部室を我が物顔で使用
し、授業をさぼっては部室でさんまを焼いて食べたりしていた。
人は彼女のことを茶室ニートと呼ぶ。
しかし彼女は有る時、部室で小火騒ぎを起こしてしまい、担当
の先生から部室を取り上げられる。継続使用するには、「かるた
小町杯」に出場し勝利すること。
ペアを組むことになるのはバドミントン部のエース、潮崎アリサ
だった。

今年のP&G パンテーン ドラマスペシャルの主役は夏帆だった。
毎年一作品ずつ公開されていますよね。

私のblogでも第3弾の頃から取り上げていますが、今年で早くも
第6弾。

因みに過去の作品は、
第1回 「笑顔セラピー」(2003年、水川あさみ)
第2回 「冬空に月は輝く」(2004年、綾瀬はるか)
第3回 「音のない青空」(2005年、西原亜希)
第4回 「トゥルーラブ」(2006年、新垣結衣)
第5回 「永遠の1.8秒」(2007年、成海璃子)

今回は、失敗するのを恐れて逃げ隠れてしている女性・
小倉こまちと、何でも一人でこなしてしまうが故に、周りから
距離を置かれてしまう女性・潮崎アリサの物語。

全く接点のない二人が突然ペアを組まされる。
当然ながら二人の足並みは揃わず、パートナーとしての
二人は崩壊寸前だ。

"田子の浦にうち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に
雪は降りつつ"

百人一首の中でも謳われている田子の浦という土地柄、
富士山が一つのポイントとして使われており、この句の
解釈を以て一つの転機とする点など細かい芸も見られる。

そしてパートナーとはどんな存在なのかを二人の僅かずつの
歩み寄りの中から掴んでいき、自分の中の弱点を克服していく
内容である。

ちょっとドラマは雑な点も多い。
特にキャラクターの描き方は、マンガっぽい描写で冒頭から
有り得ない事尽くし。
ご当地ドラマとしての本文は全うしているが、青春ドラマ
としては安易な展開でまとめているところなど、もう少し
現実感に添ったリアルな描写は必要かも知れない。

評価：★★★★☆☆☆☆☆☆ (4.0)