開局50周年ドラマ 「氷の華」

「衝撃のミステリー初映像化!一本の電話が招く連続殺人
…悪女の完全犯罪!?復讐トリックの罠に堕ちたセレブ妻!!」


作者/天野節子
監督/和泉聖治

http://www.tv-asahi.co.jp/koori/


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海辺を歩く母子。
母は子(恭子)の手を繋ぎ、海の中へと入っていく。
恭子は病院を経営する叔父の吉岡達郎に引き取られた。
現在は医師の夫・隆之と結婚。彼女自身はピアニストとして
活躍している。

ある雨の日、吉岡達郎が何者かにひき逃げに合う。
すぐに病院に運ばれ隆之が執刀するもその甲斐もなく亡くなる。
コンサート中の恭子は楽屋に戻りスタッフから成功の祝いを
受けている最中、電話でその事を知る。
教会で葬式をあげた。

半年後、名取総合法律事務所の所長・名取悦男の元を訪れる恭子。
恭子は弁護士立ち会いの下、叔父の自宅、別荘、病院を引き継ぐ
ことになる。吉岡病院も瀬野病院と看板を変え、恭子が理事長
として、そして夫の隆之が院長として病院を支える事になる。

それと同じくして最近恭子の周辺でおかしなことが起こり始める。
本日送られてきた一通の手紙には"いい気になるな"と書かれて
いた。無言電話も頻繁に掛かるようになり夫に相談するも、
多くを相続した事による世間の嫉妬だとして、気にするなと
告げられる。

更に恭子への嫌がらせは続く。夜中に無言電話が来た後、
早朝には恭子が不妊症である事を知るものから、隆之の赤ちゃん
が出来たと電話口で聞かされる。嘘だと思うのならば郵便受け
を見ろと言われ手紙に目を通すと、隆之のサインが入った
母子手帳の写しが入っていた。隆之の筆跡を見比べてみると
確かに彼のもの。相手の名前は関口真弓と書かれていた。
恭子は不安になり隆之に電話を入れるが、北京への出張の準備で
忙しく取り合ってもらえなかった。
夫が残していった鍵束の中に一つだけ何処の鍵なのか分からない
ものが含まれていた。彼女は直感で愛人・真弓の自宅の鍵だと
察する。

翌日大切にしていた飼い犬・ディーが何者かに毒殺されていた。
恭子は激怒し、全ては愛人の仕業であると感じた彼女は夫の
書斎から鍵を持ち出し、変装をして真弓のアパートへと赴く。
そしてその鍵で部屋に入ると、真弓と隆之が一緒に映る写真を
見て確信し、冷蔵庫の牛乳の中に除草剤であり劇薬・パラミ
ドシンを混入する。
そして自らはアリバイ工作のために駅のデパートとワインを
購入。そして変装していた洋服を"ブティックMIYABI"の袋に
入れ東北新幹線内のゴミ箱に捨てる。そして彼女は編集者の
高橋康子に面会し、約束していた原稿を手渡し、純桜女子大学
の同窓会へと出席するのだった。
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父親は酒癖が悪く、女を作り出て行った。そんな夫を妻が殺害
し、妻は子供と共に心中するも、子供である恭子は生き残り、
金持ちの叔父に引き取られる。そんな叔父もまた何者かに殺害
され巨額の大金を手にした彼女は、それ以来嫌がらせを受ける
ようになる。
夫・隆之には本当に愛人が居るのか。そして叔父を殺したのは
本当に隆之なのか。

冒頭の電話は音声を変えているとはいえ、明らかに高岡早紀の
トーンなのでなんとなく萎えるものがあった。康子と隆之が
不倫して脅しているのだろうなと。

ドラマとしてはやたらと都合良く変装している瀬野恭子の姿を
目撃している人の存在があったり、結婚した男性がやたらと
酒飲みで嫌な夫として描かれているのが気になる。
恭子の父親はそれで母親に殺されたし、真弓の夫もDVだった様子。
隆之も何を考えているのか分からないよね。
被害者の関口真弓は、夫からの暴力を受けて離婚したと言って
いるが、何でそんなDV夫が子供の親権を持って居るんだろうか
と小一時間。

刑事の戸田克巳はとても鋭い嗅覚で事件を眺めている。
大塚美晴と共に酒を飲みながら話し合う中で、彼の推理は
的確に物事を捉えているし、恭子と面会している時には
きっちり髪の毛を持ち帰った。抜けた髪の毛からはDNA鑑定
が出来ないという事を聞いたことがあるが、カラーリング
したアッシュ系ブラウンの髪の毛ということで、特徴的な
物証を確保したという事だろうか。(正確には帽子を被って
いたし殺害現場に髪の毛が落ちそうな気配は無かったけど。)

一番怪しいのは浜村ゆかりか。この人レズなのか?

恭子は成功を収めるためなのか、それとも家族が欲しいために
見境無くなったのか、隆之を奪い取るために、汚い事を
していたという過去がある。この時隆之の恋人だった谷和歌子
が誰のことなのかがドラマとしての一つのポイントになる
のかもしれない。

ただ途中の会話の中でも出てきたけど、瀬野恭子が居ながら
浮気するというのは考えづらいね。
関口真弓には隆之が院長をひき殺すところを目撃されて金を
振り込んでいるのだろうか。
真弓と隆之のツーショットの写真は望遠レンズで撮られている
という所からも、康子が撮ったと考えるのが一番自然か。
冒頭で恭子の自宅を撮影するという名目の元で、望遠のついた
大きなカメラを手にしていたからね。

看護部長がどういう風に関わってくるのかとか、滝沢加代の
役割なんかもまだまだ見えてくるものがない。この辺を満遍なく
利用して事件全体を構成しているのか。

そういえば恭子の目撃者の一人として平岩紙さんが出ていたなぁ。

瀬野恭子 ……… 米倉涼子 (ピアリスト・不妊症)
瀬野隆之 ……… 堺雅人 (病院・新院長)
高橋康子 ……… 高岡早紀 (雑誌編集者)
浜村ゆかり ……… 葉月里緒奈 (彫金師)
大塚美晴 ……… ともさかりえ (警部補)
名取悦男 ……… 渡哲也 (弁護士)
滝沢加代 ……… 鈴木杏樹 (女優)
篠原悦子 ……… 前田美波里 (看護部長)
戸田克巳 ……… 舘ひろし (警部)
橋本健一 ……… 名高達男 (警視)
関口真弓 ……… 中島ひろ子 (看護師・被害者)
戸田紫織 ……… 南野陽子 (克巳の妻・妊娠中)
吉岡達郎 ……… 中原丈雄 (元病院院長)

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