世にも奇妙な物語 「20周年SP春・人気番組競演編」

世にも奇妙な物語 全エピソード



ニュースおじさん、ふたたび
めざまし記者香里奈が超恐怖体験
脚本/保田良太 演出/都築淳一
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ガス爆発現場に行く。瑞希はスタッフから連絡を受け、いつも
事件現場で見掛けるおじさんよりも先に現地入りしようと急い
で現場に向かうが、おじさんはやっぱり彼女よりも先に来て
いた。何故いつも自分たちよりも早く現場にいるのか。報道
されていないのに何故現場にいられるのか。

瑞希は彼氏の健太郎と一緒に過ごす中、またしてもスタッフから
事件が起こったことを聞きすぐに現場へと足を運ぶ。
そこにはまだ救急車さえ到着して居らず、スタッフたちも救出
に手を貸すことになるが、そこにもおじさんは居た。おじさん
にも助けを求めるが、何も言わずその場を立ち去っていく。
こんなの有り得ない!!彼が事件・事故を起こしているのか!?
もしかしたら予知能力があるのかもしれないとして、田崎に
尋ねるも有り得ないという。そんな中、上司の佐々木からデスク
班に回されそうになる。そろそろ後輩の指導をして欲しいと
言われ新人のキャスター・北村加奈子を紹介されるが、あくまで
現場に拘る彼女は、なんとかしてスクープを取りたいと躍起に
なる。

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年齢的にも曲がり角の女性がスクープを求めて奔走する。
しかしいざ"スクープの法則"を見つけたときには、なんと自分
の目の前で起こるものだった。

こういう番組のタイアップの仕方があるんだなと驚かされた。
wikiに寄れば1991年の秋の特別編の中で描かれたものの続編。
確かにこのエピソード、インパクトが有ったので覚えている。

一番可愛そうなのは恋人役の健太郎だよね。
スクープよりもおじさんの謎が知りたいところ。瑞希も目の前に
何故おじさんが現れたのか分からないところが冷静さを失っていた
証拠だね。

朝倉瑞希 …… 香里奈 (30歳、"めざましTV"のレポーター)
永井勇作 …… 勝地涼 (報道、瑞希の仲間)
牧野健太郎 …… 趙[王民]和 (32歳、瑞希の恋人)
田崎博一 …… 飯田基祐 (博士)
おじさん …… 唐十郎 (現場にいる)
佐々木部長 …… 春海四方 (瑞希の上司)
北村加奈子 …… 高橋まりの (新人レポーター)
山田雅和 …… 田村三郎 (58歳、運転手)

大塚範一、高島彩、上村愛香、中村柊芽、伊藤富美也、山岸快


ナデ様の指輪
はねるのトびらメンバー総出演塚地死す!?
脚本/大久保ともみ 演出/佐藤源太
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いつものように塚地はテレビ番組に出演。その中で出てきた
指輪が欲しくなり買い取りたい旨を語る。一度指輪をはめると
取れなくなり仕方なく次の仕事に指輪をはめたまま移動する。
映画"sauvage"の試写会に元バドミントン選手の潮田玲子と見て
映画のPRを行う。インターネットでもそのPR番組は放送されて
いた。質問された事に塚地は変な返信をしてしまい落ち込むが
共演した潮田からは"頑張って下さい"と抱きつかれ、その放送
を見ていたビール会社からは広告の仕事を取る。更には映画
監督が塚地を起用したいと連絡があり、突然彼の生活はバラ色
になっていく。そろそろギャラ折半制度もやめにしようとコンビ
の鈴木拓にも冗談で語る中、元総理の秘書・七尾英造が接触
してくる。元総理の大泉誠一郎が是非逢いたいという。料亭に
連れて行かれるとそこには、財界の有名人がこぞって塚地に
逢いにやってきて、握手していく。更に料亭から出ると、
老人達に取り囲まれて握手を求められる。その中の一人に理由
を尋ねると、あなたのしている指輪はナデ様だと良い、罪を
許して貰う変わりに指輪の持ち主に命を捧げて貰うのだという。

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テレビ番組からスタートするという面白い展開。
スポーツ誌に潮田玲子女優デビューって書かれていたので何か
と思った。でも潮田さんはそこそこ身長もあるし、女優さん
向きかも。

一生分のモテ具合が僅か数日に凝縮されてしまう訳だが、
あんまり得した感じがしないところが有るな。
見せ場は塚地が誰かに指輪を擦り付けようとする中、子供にそれを
渡す機会に恵まれるところ。如何にも塚地さんらしい決断ではあるが
モテ具合を利用して、誰かに指輪を渡す事くらい出来そうなもの。
最後はマッドハンドに地中深く引きづり込まれたのかな。

マネージャ …… 明樂哲典
大泉誠一郎 …… 長谷川初範
七尾英造 …… 工藤俊作
野島 …… 久保晶
少女 …… 川島鈴遥
お婆さん …… 佐々木すみ江

潮田玲子、塚地武雄、西野亮廣、梶原雄太、山本博
秋山竜次、鈴木拓、虻川美穂子、伊藤さおり、堤下敦
板倉俊之


もうひとりのオレ
レッドカーペット今田&フジモンのもう1人の自分
脚本/丸茂周一 演出/木下高男
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FUJIWARAの藤本と原西は、共演者のしずるが人気を得ているの
をモニタ越しに見ていた。なんで俺らが売れないのにアイツ
らが売れるのかと憤怒。仕事を終えると、次々と後輩芸人が
藤本に近づいてくる。金を貸しただの、昨晩は酷かっただの
身に覚えのない事を言っていく。椿鬼奴は身体だけが目的だった
のねと言って去っていく。一体何のことなのか。
翌日テレビ撮影の際に観客席で藤本は自分とソックリの人物を
見掛ける。あれは一体誰だったのか。帰宅するとなんと全く
同じ顔をした藤本がソファーで寝そべっていたのである。
ドッキリだと思いカメラを探すが何も見つからず、藤本しか
知り得ない情報を知っていた。頭がおかしくなりそうな自体に
取りあえず酒を飲み酔いつぶれる藤本。
翌日には早朝から生放送のロケの仕事が入っていたが思わず
寝過ごす。しかし仕事現場にはもう一人の藤本が仕事をして
おり、自分よりも受けている現実を目にする。

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芸人として一皮剥けるとはどういう事なのか。
この言葉の解釈を面白く描いたような話だった。
奇抜な話なのに結構説得力もあって良くできていたと思う。

木下優樹菜からのメールの名前の蘭が黒くなってたぞ。

ちょっぴり照れ臭くなるような台詞が登場する役柄だったけど、
器用な芸人さんらしく、その辺の事を恥ずかしげもなくさらり
と演じられるところは凄く器用だなと思う。

芸能界では一皮剥ける行為そのものが一般化されたものとして
描かれているオチも面白かった。

藤本敏史、原西孝幸、高橋克実、中村仁美、くまだまさし
椿鬼奴、吉田サラダ、横山きよし、もう中学生、池田一真
村上純、三島ゆたか、今田耕司

ナレ …… 鈴木英一郎


まる子に会える町
西田敏行がちびまる子と夢の競演
脚本/正岡謙一郎 演出/小林義則
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楠本一郎は上司の石本からリストラを勧告される。35年勤めた
会社を首になった一郎。しかし同年代は次々と職場から退出し
ていた現状を見れば、ただ自分の番が回ってきただけで有る。
しかしそう割り切っても要らない人間だと言われるようで、
一郎は堪えていた。
亡き妻・里美に会社が首になったことを報告。ため息混じりに
テレビを付け、娘夫婦に電話してみる。しかしそんな娘に事実
を告げると、先読みされて一緒に住むのは無理だと言われて
しまう。
翌日職安に行くと、帰りに人とぶつかるがなんの挨拶もなく
過ぎ去っていく人を見る。更に電車に乗ると、携帯電話や化粧
そして音楽を聞く人たちで溢れ、自分のことだけを考えている
人たちで溢れている現実を目の辺りにする。
いつの間にか電車の中で眠ってしまった一郎は、下車すると、
そこは見たことも無い町"しみず"駅だった。しかし何処か懐か
しい感じがして商店街を歩くと、倒れる一郎に対してみんなが
大丈夫かと声を掛けてくれる。公園で子供達が遊んでいるのを
見ると、交番の警察官が帰宅しなさいと声を掛けてくれる。
橋の上でため息をもらしていると、女の子が声を掛けてくる。
なんとその女の子は、ちびまる子ちゃんだった!!

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なんとも不思議なコラボレート。
列車の中から不思議な世界に入るというのは、このドラマでは
ありがちな導入部だね。
上手くできていたのは、一郎がちびまる子ちゃんと会話している
シーンがアニメ上で放映されているという設定か。

完全に現実逃避ではあるのだけど、人と人の繋がりが有る
古き良き時代の味わい深い世界を、それを描いているちびまる子
ちゃんというアニメに目を付けた所が良かったね。

座席で死んで発見されるというオチも考えられたが、アニメを
見ていた孫が率先してお爺さんと一緒に住みたい様な流れに
なってくれて良かったと思う。

楠本一郎 …… 西田敏行
楠本里美 …… 工藤時子
新田康子 …… 芳本美代子
新田結衣 …… 大野百花
新田智彦 …… 猪野学

三上哲、高見綾、平城さやか、羽瀬文野、鵜丹谷秀太
松尾暁、岩村さちこ、森川英明、吉田貴幸、浦田悠雅

(声)
TARAKO、青野武、屋良有作、一龍斎貞支、佐々木優子、水谷優子
渡辺菜生子


台詞の神様
脚本/三谷幸喜 演出/河野圭太 
プロデュース/重岡由美子、永井麗子
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ホテルに缶詰になり脚本を書く男。
しかし二日以上、一行も書けていなかった。いたずらに時間が
過ぎていく・・息詰まってしまったのは、大造と政子が話し合
う山場のシーンで、実質的なプロポースを受けた後の政子の
セリフが思い浮かばないのである。"分かりました"と答えるの
が、ここではベストだがそれだとあまりにインパクトが無い。
もっと感情の高ぶりを表現できるセリフは無いのか。こんな時
思わぬ所からセリフの神が使いを寄こして奇跡を起こしてくれる
事はないのか。
男は何処からともなく落ちてきた羽根を拾い上げる。
ルームサービスを取るとすぐに女性がやってくる。
男が想定していた柴咲コウと似た感じの女性・ボニータだった。
男は"使い"かも知れないと感じ、彼女に台本のセリフ読みを一
緒にしてもらいアイディアを浮かび上がらせようとするが・・

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来週に三夜連続で放送される「わが家の歴史」の番宣と上手く
タイアップした内容。
フジテレビのPRの仕方ってホント上手いな。
来週から三谷幸喜脚本のドラマ「王様のレストラン」の放送も
行うし、こういうの他の局もマネした方が良いと思う。

さてドラマとしては"あのシーン"のセリフがどうなったのか
否応なしに気になるし、注目すべき所ということで、上手いこと
本編に託した感じ。

結局そんな神など居ないし自分で考えるしかないという辺りも
とても現実的なオチだった。

脚本家の男 …… 三谷幸喜
大造 …… 佐藤浩市
政子・ボニータ …… 柴咲コウ


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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