世にも奇妙な物語 2011年秋の特別編

脚本:加藤公平
演出:植田泰史
プロデューサー:小林宙
ディオニシオ王 …… Nigel McCarter
ダモクレス …… Alain Roy
観光客 …… Walter Antony
サラリーマン …… 内藤トモヤ


世にも奇妙な物語全エピソード

http://www.kyodo-tv.co.jp/frame/drama/yonimo2011fall/





□■□■憑かれる
原作:貫井徳郎
脚本:酒井雅秋
演出:小林義則
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小説家として成功を収めた倉田聖美の特徴は、本のタイトルに
色が含まれており、それぞれテーマとして使われていた。
その夜次の作品の執筆をしていると、突然高校時代の同級生
及川真砂子から電話が鳴る。結婚することになり、その祝いの
為に同級生を集めて食事会をするので是非来て欲しいという
もの。しかも倉田に逢いたがっている人も居ると聞き、恐らく
バスケ部で彼氏だった神原篤の事だと思い、聖美はFAXされて
来た場所へと赴く
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よくありがちなごくシンプルなホラーネタだった。

大抵この手のネタは大事な人が亡くなるタイミングとして
利用されるのだけどね。

少々冗談だとする夢オチ的なネタを繰り返しすぎる所があり、
普通ならば最後まで律儀にホテルに居ないだろうなと思わせる
所がある。

男性を不幸に陥れてしまうという真砂子のエピソードは何処ま
で本当なのだろうか。男性を不幸にする流れと聖美の盗作の
流れは全く別な意味合いだけどね。


倉田聖美 …… 松下奈緒 (小説家)
及川真砂子 …… 中越典子 (聖美の同級生)
神原篤 …… 佐藤祐基 (聖美の元彼)
雑誌記者 …… 山田キヌヲ
船長 …… Mari Charan Subedi
キャスター …… 飯島肇


□■□■JANKEN
脚本:ふじきみつ彦
演出:植田泰史
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建設会社に入社して半年の真田賢輔。
この建設会社では一人負けジュース・ジャンケンが恒例となっ
ており、朝や昼に社員たちの間で行われる。しかし真田は毎回
殆ど負けており、それに参加することを快く思っていなかった。
そんなある日、帰宅するときに突然ジャンケン道場なるものが
有ることを知る。道場を覗くと、たかがじゃんけんだが、
勝ちたいと思わないか?と老人に言われる。教わって勝てる
ものなのかと疑問を持つも、老人とジャンケンしてみると
確実に負けてしまい、ジャンケンに勝つには身体の鍛練が必要
だと言われる。

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毎回必ずこの手のCG・ワイヤーアクションを使ったドラマが
有るね。
今回は香港のカンフー映画をジャンケンに例えて演出したよう
な話だった。

バカバカしさの中にも何か深い人生哲学が含まれていそうな
気がしてくる。
村松利史さんの使い方が笑えたぞ。
じゃんけん老師を殺したのは石原紗枝かと思って見ていたけど
刺客が居たのね。

この手のネタは麻雀漫画なんかでもよく見られるような気が
する。ヤクザの代理打ちで利権がかかっているとかね。


真田賢輔 …… 三浦春馬 (建設会社・新人)
石原紗枝 …… 中村ゆり (社長秘書)
じゃんけん老師 …… 石橋蓮司
刺客 …… 丸山智己 (敵対する建設会社の刺客)
別所社長 …… 中村育二
大原部長 …… 俵木藤汰
小島先輩 …… 津村知与支
杉山先輩 …… 盛隆一
田中先輩 …… 石井智也
小野 …… 村松利史 (元ジャンケンの達人)
審判 …… 野添義弘
立会人 …… 植松洋
総理大臣 …… 中村直太郎
スーパー店員 …… 田尾きよみ
子供 …… 松田陽大、松田柊哉、押本司奈子


□■□■ベビートークA錠
脚本:小峯裕之
演出:岩田和行
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安田千秋と直輝には、幼い赤ちゃん・海斗がいた。
千秋は熱心に赤ちゃんの世話をするが、なかなか懐いてくれず
何故赤ちゃんが事ある毎に涙するのか理解できずにいた。
そうしている間にも少しずつ千秋の心を蝕んでいく。
そんな中、オムツを買うために立ち寄った薬局で、薬剤師から
千秋が育児で疲れている事を悟られ、良い薬が有るという。
その名もベビートークA錠。赤ちゃんの言葉が分かるように
なるが、服用にはくれぐれも注意するよう言われる。

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赤ちゃんが涙する理由が分からず育児ノイローゼになりそうな
女性の救世主的クスリの存在。

クスリには副作用があると聞いた時点でオチが読める物が
有ったけど、大事には至らず、薬などに頼らない人生を送る
事の必要性を上手く訴えたのだろうね。

育児ノイローゼに至る一端が上手く描かれていたのでは無か
ろうか。
間違いだと気がついた時にまだ取り返しの付く状態で良かった
ね。

安田千秋 …… 水川あさみ (妻、赤ちゃんの気持ちが分からない)
安田直輝 …… 平山浩行 (夫、仕事で忙しい)
薬剤師 …… 内田春菊
安田海斗 …… 中山誠也 (赤ちゃん)
初老の女 …… 吉田幸矢
銀行員 …… 水上雅人、板東晴
医者 …… ちょーすけ
海斗の声 …… 山崎友貴
店員 …… 樋口好夫、みか


□■□■耳かき
原作:泉昌之
脚本:森ハヤシ
演出:鈴木雅之
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香港で殺し屋をしているトレンチコートの男は、ダンディズム
を最優先させる。今回の殺しのターゲットは女性。
女性がホテルの一室に入る間に向かいのビルから、狙撃する
タイミングを見計らう。そして女性がシャワーを浴びている
間に、殺し屋は殺しの前のある行動を取り始める。それは
耳かきをすることだった。

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バカバカしさの中にもなかなか笑えるネタだった。
この手のコメディセンスは人によってはくだらないと思うかも
知れないけど、上手くできていたな。

ちょっとゴツいイメージのある浅野忠信さんに演じさせるとい
うのだから面白いし、ダンディズムを誘発するBGMとか雰囲気
とかなかなか演出的にも上手くできていた。
まさか耳の穴の流れを映像として出すというのも笑えるもの
が有ったな。

中国ネタが多かったのは、このドラマが中国で支持を得ている
事と何か関係がある為のものなのか。


トレンチコートの男 …… 浅野忠信
ターゲットの女 …… 佐田真由美
バーテンダー …… 阿南健治
娼婦 …… コカカ
水を掛ける女 …… 落合恭子
チンピラ …… 孫良、内ヶ崎トム
救命士 …… 候偉
母 …… 堀ひろこ
少年時代の男 …… 長嶋暉実
空港職員 …… 松澤仁晶


□■□■いじめられっこ
原作:永山驢馬
脚本:半澤律子
演出:都築淳一
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学校・社会に於いていじめは決して無くならない物。
だったらそれを利用すれば良い。研究者達は政治家にそう提言
し、既に実験段階に入っている事を報告する。

ある学校で堂島百合は、三人の女生徒から虐めのターゲットに
なっていた。下駄箱のクツは汚され、トイレの個室に入るのを
見計らい水を掛けられたり・・・
そんなある日転校生・永瀬日菜子がやってくる。あまり感情を
表に表さない女性。濡れている百合に対してハンカチを差し出
してくれたのが彼女との出会いだった。
その後も百合が虐められそうになるとさりげなく虐めを回避す
る様な行動を取ってくれるが、虐めのターゲットはある時突然
百合から日菜子へと移り変わっていく。

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いじめの問題をブラックユーモアかつ切なく描いた感じの物。

誰がロボットなのか。
そんな事実を上手くカモフラージュさせるような流れでは
有るのだけど、冒頭で分かってしまう人には分かってしまう
流れで、その辺はちょっぴり残念なものがある。

同じ気持ちを共有するものが親友になるというパターンはよく
有るけれど、最後に記憶が消される時の切なさはなんとも
言えないね。

実は百合も日菜子もどちらもロボットではないかと疑って
見ていたのだが、一方だけだったのかと。

堂島百合 …… 志田未来 (ロボット)
永瀬日菜子 …… 大後寿々花 (転校生)
高原咲良 …… 指出瑞貴 (虐めっ子)
南川美紅 …… 西村優奈 (虐めっ子)
平塚萌 …… 梶原ひかり (虐めっ子)
研究者 …… 森下哲夫
助手 …… 古澤裕介
男 …… 神崎孝一郎、能見達也、田中昌宏
生徒 …… 伊藤沙莉、加藤果林
教師 …… 五辻真吾
山科先生 …… 海島雪


評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)


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